浄水器で使用される活性炭


活性炭フィルターは殆どの浄水器で使用されています、木材を焼成した時に出来る大量の微細孔を浄水器のフィルターとして利用するのですが、水だけでは無く空気清浄にも利用されます、活性炭の微細孔に水中の不純物や空気中の浮遊物を捕まえる力があるからです、微細物質同士は両者の離間距離が非常に縮まるため分子間力という重力の様な力で引き合うと言います。

この様に不純物を捕まえる力でトリハロメタンの様な高分子や鉛などの重金属を捕まえ除去する力も活性炭フィルターの特徴ですが、不純物を捕まえる除去は自ずと容量の限界があります。毎日10~20㍑使用する家庭用浄水器でトリハロメタンなどを確実に除去するには相当量の活性炭が必要です。

一方、活性炭の代表的な除去能力に遊離残留塩素除去があります、こちらの方はトリハロメタンなどの除去と異なり、少量の活性炭でも長期間除去性能を維持出来ます、それは除去の仕組みが根本的に異なるからです。

浄水器の活性炭フィルターで遊離残留塩素を除去すると聞けば、活性炭が遊離残留塩素を吸着してフィルター内に閉じこめている様なイメージを持ちますが、活性炭内には遊離残留塩素は溜まりません。

遊離残留塩素について活性炭フィルターの仕事の仕方は吸着ではなく化学反応です、つまり遊離残留塩素は活性炭フィルターの中に溜まっていません。殺菌力を持つ刺激性の高い遊離残留塩素は活性炭との化学反応によって刺激性の無い塩素イオンに変わります、正確には活性炭から電子を受け取って塩素イオンになります。

水の中の塩素の数は水道水も浄水器通過後の浄水も同じだけ存在しますが、塩素の性質が変わり殺菌力を持つ遊離残留塩素は浄水には存在しなくなります。
吸着除去の場合は吸着出来る容量で頭打ちになりますが反応の場合は活性炭に触れるだけですので、吸着除去よりも非常に多くの水処理が行えます。

活性炭フィルターを使用している浄水器のスペックを確認するとトリハロメタンの処理水量に比較すると遊離残留塩素の処理水量は4倍位と推定されます。

アクアカルテックが販売する逆浸透膜浄水器にもプレフィルターとして活性炭フィルターを装備しています、どんな有害物質でも95%以上除去する逆浸透膜フィルターを使っているのに、どうして活性炭フィルターが必要なのか?と疑問を持たれるかもしれませんが、逆浸透膜フィルターの素材であるポリアミド樹脂は遊離残留塩素に長時間触れていると溶解してしまうのです。

それで逆浸透膜浄水器には前処理フィルターとして活性炭フィルターが必須の装備なのです。

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浄水器/アクアカルテック