浄水器(逆浸透膜浄水器)と結露

浄水器と結露
結露は空気中の水蒸気が冷たい部分に触れて冷やされ、気体から液体に変わる事です。
住宅での結露は冬場の窓まわり、アルミサッシやガラス部分に水滴がつくのは、その部分が壁や天井、床よりも温度が低くなっているからです。

浄水器の場合も結露をする場合があります、水道水や井戸水が入れ替わる給水管は中を通る水が気温よりも低いために冷やされます、冷たい給水管に向かって空気中の水蒸気が結露してしまうのですが同様に逆浸透膜浄水器も結露が酷くなる場合があります。

通常の浄水器と異なり非常に細かいフィルターを使用しているため、逆浸透膜浄水器は時間を掛けて純水を造ります、10㍑の貯水タンクを満水にするまでには約1時間を要します。その間、浄水器内の水は少しづつ入れ替わりますので、原水の水道水や井戸水が冷たいと浄水器は室内温度より冷たくなり結露しやすい状態となってしまいます。

季節的には湿度が高く、まだ水温が低めの梅雨時や、室温と水温の差が大きい冬場に浄水器の結露が起こりやすくなります。

ところが逆浸透膜浄水器を使用しているユーザー様で結露が問題となる事は意外と稀です、これにはいくつかの理由が考えられます。

ひとつは最近のシステムキッチンの収納部分は気密性が高くなっている事、結露水は空気中の水蒸気です、キッチン下の収納部分の気密性が高ければ、収納部分の空気が持っている水蒸気が結露しきってしまえば、それ以上結露する水蒸気が無くなります。収納を開け締めすれば新しく水蒸気を含んだ空気と入れ替わり、また結露が始まりますが収納部分の容積はそれ程大きくありませんので浄水器周辺が濡れる程の事態にはならないのでしょう。

収納部分の引き出し、扉の周囲にはゴムパッキンが廻っていて気密性を高めています、結露するのは浄水器だけではなく冷水の給水管も同様ですからキッチンメーカーも気密性を高める配慮をしているのでしょう。

もう一つはエアコンが冷暖房器具の主流になっている事です、灯油を使用するストーブやファンヒーターは燃焼時に水蒸気を発生し結露の原因となります、エアコンは水蒸気を出しませんし冷房時は室内の水蒸気を室外へ排出して室内を乾燥させますから浄水器に触れる水蒸気も少なくなる訳です。


写真は浄水器の結露が多いお客様です、ご自分で結露しやすい貯水タンクへ発泡系の断熱シートを巻かれて結露防止をされています。キッチンが大工さんが作成した非常に味わいのある逸品なのですが気密性に関してはメーカー製品に及ばない為、浄水器が結露してしまいます。

結露を防ぐためには冷たい部分を空気に晒さない事、これは住宅も同じ事です、熱伝導性の高いアルミサッシ部分に樹脂のカバーを付けたり、窓ガラスを二重にするのも室内側の冷たい部分を減らす方策です。

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