井戸水への対応方法②(浄水器と滅菌器)

TS3I0017

井戸水への基本的な対応方法は逆浸透膜式の浄水器と滅菌器(除菌器)となります。
滅菌器は水道水に投入されている塩素と同様の消毒剤を井戸水に混ぜる装置です、消毒剤はピューラックスという商品名で販売されている次亜塩素酸ナトリウムを使用しているケースが多いようです。

家で使用する全ての井戸水を浄水器で浄水できれば良いのですが、逆浸透膜浄水器は大量の水処理が不得手です。

ヒ素、硝酸性窒素などの非常に小さな溶解性物質を除去する逆浸透膜フィルターは非常に細かい孔が空いているのですが、細かすぎて水分子も通りにくいのです。
結果、浄水処理に時間が掛かりますので飲料水/調理水の確保は出来ても入浴、洗濯などまではとても量が足りません、全量浄水を実現しようとすれば工場プラントの様な逆浸透膜浄水器が必要になってしまいます。

ご家庭での逆浸透膜浄水器の適応範囲は飲料水/調理水+歯磨き位までに限定されるとお考え下さい。

井戸水で大腸菌が検出されたり一般細菌が水道水質基準を超えて検出されてしまうと飲料水/調理水だけ浄水されていても、入浴や洗顔などに問題が残ってしまいます。
そこで滅菌器を使用して水道水と同じ様に家に入る井戸水全量を消毒する必要が出てきます。

ただし、滅菌器を使用した場合の塩素臭を嫌う方もいて弊社浄水器ユーザー様では滅菌器を導入されたものの、途中で使用を止めてしまう方も多いように見受けられます。

大腸菌が検出された場合は病原性が明らかですから滅菌器は必須の装備だと思います。

一般細菌だけの場合はどうかと考えると、一般細菌は病原性の有無は明確ではありません。人間は細菌と共生しています、人間の皮膚1平方cmには数千の細菌が住んでいると言われますので、細菌=有害とも言えない訳です、一般細菌が理由で滅菌器を導入された方が消毒剤の臭気を嫌って滅菌器を停止してもお腹を壊す等の実害がなければ、使用を止めてしまうのでも道理かなとも考えます。

もう一つ一般細菌の基準は1ccの水を寒天培地で24時間培養した後の細菌群の数が100個以下とする基準ですが、これは水道水に定められた基準ですので消毒剤である塩素投入が前提となっています。塩素投入された水は殺菌力を持ちますから採水時に人体や生活環境から細菌が混入したとしても細菌を殺す力がある水です、一方で井戸水で滅菌器を使用していなければ細菌に対してはノーガードとなります。

井戸水で細菌検査をする水を採水する際には蛇口を消毒したり、長時間水を流したりと神経を使う訳ですが生活環境中の細菌混入を完全に防げる確証はありません、検査の結果、一般細菌100以上の結果が出たとても、それが井戸水由来のものなのか、採水時に生活環境中の細菌が混入したものなのかは判別がつきません。

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