浄水器の方式としては逆浸透膜式の浄水器かイオン交換樹脂方式の浄水器となります。
他の浄水方式の浄水器が対象とならないのはヒ素や硝酸性窒素などの有害物質に対して長期間、安定した除去性能を持たないからです。
ヒ素が除去できると表示しながら、最初の数十㍑しか除去性能が続かないなどの浄水器は対象になりません。
H様のシステムキッチンは全て引き出し収納です、最近は殆どこのタイプですね。
システムキッチンは15cm刻みの箱を組み合わせて台所のスペースに合わせて設計するので、メーカーによっては箱ごとに収納タイプを選んで、この45cmの箱だけは扉式収納にするなどのオアーダーが利くのですが、多くのメーカーは引き出し収納のみの対応の様です。
今回は引き出し収納奥の配管スペースに浄水器の本体を置くことが出来ました。
逆浸透膜浄水器ACRT-550MPSは厚み145mmですので、奥行き的には殆どのシステムキッチンの配管スペースに置けるサイズなのですが、配管スペースですから給湯管、給水管、排水管がありまして、これら配管の位置関係によっては浄水器の幅約40cmが確保出来ずに浄水器本体を置けないケースもあります。
既存蛇口が右側にありますので、浄水器用の蛇口は左側へ配置しました。
浄水器用蛇口はハンドルが右側についていますので、一般的には右側配置を想定していますが、左側へ配置しても特に問題はありません。
浄水器用蛇口を設置する為にシンクトップには直径15mmの穴を開けます。
引き出し収納ですと貯水タンクは殆どのケースで引き出し収納上に配置するしかありません。
貯水タンクは満水で13kgありますので、結構な重さです。
長期的には引き出し収納の箱やスライドレールなどが歪んでしまう可能性があります。
スライドレールは1本で耐荷重40kg、2本で80kgですから十分な強度がありますが、壁側面のローラーに引っ掛けるタイプは強度が弱く要注意です。
また引き出し収納の箱が歪んでしまう場合もあります、これはメーカーによって強度が異なりますので、弊社のお客様でも10年以上経っても何ら異常の無い方も多いですね。
「この水にはどの様な効果効能があるのですか?」
これはよく頂くご質問です。弊社の販売価格でもそれなりの金額の逆浸透膜浄水器です、大きな優位性がなければ導入しようとは思わないでしょう。
もちろん逆浸透膜浄水器が造る純水にどの様な健康増進効果、健康改善効果があるのか期待してのご質問ですから、私の回答はその期待を損なうものだったと思います。
「逆浸透膜浄水器でどんなに綺麗な水になっても、それが純水だとしても、水は水でしかありません、薬ではありませんから水に特別な効果効能もありません。
水は水分子と僅かな不純物(水分子以外の物質)が集まって出来ています、水分子は温度変化以外に何か特別な力を持つ事はありません。」
「浄水器の役割は水の中の不純物を除去する事です、水道水は河川水や地下水から作られています、河川水や地下水に含まれている不純物の中には人体に有害な物質も数多あるでしょう、その様な水の中の不純物が浄水器で除去される事で、それが健康に寄与する事は有るでしょうし、多くの方が浄水器に期待する役割でもあります。
この不純物を除去する性能を追求すればフィルターはより細かいものを使用する事になります。
細かいフィルターほど、より小さな種類の不純物を除去する事が出来ます。逆浸透膜浄水器まで細かいフィルターになると浄水は不純物を殆ど含まない純水となります。」
スーパーマーケット店頭の大型浄水器は殆どが逆浸透膜式の浄水器です、天然水以外の宅配水は全て逆浸透膜浄水器で造られた純水です。
「ミネラルも取ってしまうのですよね?」
「逆浸透膜まで細かいフィルターになると水に溶けているミネラルも除去してしまいます、そうお聞きになるとミネラルの無い水は良くないのでは?とお考えになるかもしれませんが、谷川岳や箱根山頂付近の水くみスポットで湧き出る水は不純物の少ない、ミネラルも少ない、当に逆浸透膜浄水器の純水に近い水です。
もう一つミネラルにもカルシウムやマグネシウムなどの様に人体に必要なミネラルも有れば、鉛、カドミウム、水銀など人体に有害なミネラルも有ります。
水に溶けたミネラルはどれもイオン化して原子1個と同様の非常に小さな物質ですから、良いミネラルだけを残して有害なミネラルだけを除去する事も出来ません。
全部残すか全部除去するかの2択になります。」
ミネラルについてはもう一つ有機ミネラルと無機ミネラルの性質の違いがあります。
逆浸透膜浄水器という珍しい浄水器に対する期待値からすると私の説明・回答は物足りないものだったかもしれません。
でも、無いものは無いですから、一方で水を純水にまで浄水出来る逆浸透膜浄水器が水道水だけではなく、ヒ素や硝酸性窒素、マンガンなどの有害物質に汚染された井戸水でも対応している事は一般的な浄水器との明確な性能差です。普通の浄水器は「井戸水なんですが」と話すと「水道水専用の浄水器ですので、」と逃げますから。
物理学的には電磁気力、重力、大きい力、小さい力の4種類しかありません。
この中で人間が体感出来るのは電磁気力と重力、
人間が操れるのは電磁気力だけです。
水に電磁気力である熱を加えれば温度を上昇させて沸騰させ気体にする事も出来ますが、水分子自体は変化する事はありません。
水が特別なエネルギーを持つことはありません、波動?超ひも理論なら素粒子は振動するエネルギーのひもだから波動もありえる?
無いです、それこそ人為的に操作出来る領域では無いので。
水に何かを混ぜれば効果効能をもたせる事も可能ですが、そうなると、もう薬ですよね。
本当に効果効能があるような作用の強いものなら、それに伴う副反応や反作用も考慮しなければなりません、ドクターの管理も不要で、たくさん飲むほど良い、いくら食べても良いなどは、毒にも薬にもならないと判断すべきです。
硝酸態窒素は井戸水では代表的な汚染物質です、畑の肥料や家畜のし尿などが主な原因とされています、また井戸水の水質検査を行う場合に項目数を絞った井戸水基本検査でも必ず含まれている項目なので、検査数が多い分だけ顕在化しやすい有害物質と言えます。
河川水にも多少は含まれていますので、それを原水とする水道水にも基準値以下ですが含まれています。市販されている硝酸態窒素のパックテストを使用すれば、水道水でも薄いピンク色に染まり、硝酸態窒素が含まれている事が判ります。
井戸水の場合では、水道水質基準値10mg/㍑を超えて検出されて、飲料水/調理水を確保する為に弊社の逆浸透膜浄水器を使用しているユーザー様がたくさんいらっしゃいます。逆浸透膜浄水器の除去率は概ね95%ですから浄水にも0.5mg/㍑位の硝酸態窒素が残留する勘定です。
水道水の硝酸態窒素濃度は低いでしょうけれど95%除去して5%浄水に残るのですから逆浸透膜浄水器の浄水でも「硝酸態窒素ゼロの水」では無いですね。
さて件のお問い合わせの方に戻りますが、
「お客様はお野菜とかお肉とかはお召し上がりにならないのですか?」
「野菜も肉も食べますよ!」
「お野菜やお肉にも硝酸態窒素は含まれていますが、そちらはよろしいのですか?」
硝酸態窒素はタンパク質の分解過程の物質ですから野菜や肉にも含まれています。
本当に体に強い悪影響があるなら水だけ硝酸態窒素ゼロの水にしても食材から体に入っているのでは意味が無いですよね。
硝酸態窒素については一般的な物質ですので、この様に反証してご理解頂く事も出来るのですが、波動とか、未知のエネルギー的な実在しないモノを言われてしまうと反証のしようがないですね。
「硝酸性窒素ゼロの水」ミネラルウォーターを宣伝する切り口に使用されている様です。
硝酸性窒素が生後6ヶ月までの乳幼児にとって非常に危険な有害物質である事は事実です、ですから野菜や肉も離乳食が始まる前の乳幼児に与えてはいけないのです。
硝酸態窒素とは?
動植物の死骸や糞尿などを由来とする硝酸態窒素は自然界の中では地中のバクテリアが分解して地下水まで残る事は無いとされていますが、畑への施肥や畜産からのし尿など人為的に大量に投入される事によりバクテリアの分解容量を超えて地下水まで残ってしまいます。
硝酸態窒素の影響とは?
酸素欠乏症については、まだ液が分泌されていない乳幼児や胃液が出にくい疾患を持つ方の胃内は胃液(塩酸)による殺菌が出来ない為に還元性を持つ細菌が胃内に繁殖し、その細菌が硝酸態窒素を毒性の高い亜硝酸態窒素へ還元してしまう事によって発生します。
ですので、乳幼児以外の人体には基本的に悪影響はありません。酸素欠乏症、ブルーベイビーなどは胃液が分泌されない生後6ヶ月未満の乳幼児についての問題です。
発がん性については、20年近く前から研究している方がいるそうですが、発がん性物質であるとの結果は見ていません。
この情報を悪意を持って切り取ると
・硝酸態窒素は赤血球の酸素運搬能力を奪って酸素欠乏症を起こします。
・硝酸態窒素は発がん性物質です。
となります、それをみてビックリした人が件のお問い合わせの方でしょう。
硝酸態窒素ゼロのミネラルウォーターについて
簡単な検査試薬パックテストが販売されていて、水道水質基準の10mgを超える様な濃度の場合は赤紫色に染まります。数種類ですが私が国内のミネラルウォーターで試すと、基準値以内ではありますが薄いピンクから、おや、と思うほど濃く色が出る銘柄もあります。
一方でボルヴィックやヴィッテルなど欧州産ミネラルウォーターは見事に色が付きませんでした。
欧州では古くからミネラルウォーター文化があり、水源を保護する為に人を立ち入らせないなど徹底した水源管理をしています。
国内のミネラルウォーターは私の記憶では「六甲のおいしい水」が最初ではなかったかと思いますが、住宅地のすぐ脇にある井戸水が美味しいと販売に至ったと聞きました。
多くの天然水も人の立ち入らない場所から採水している訳では無いでしょうから硝酸態窒素が検出されてしまうのでしょう、硝酸態窒素ゼロの水なら良い天然水だと私も思いますが。
]]>昨年末は例年の様に浄水器の取り付け工事や浄水器のフィルター交換メンテナンスが混み合ってしまいまして、
多くのお客様を1月以降のご予約とさせて頂きました事お詫び申し上げます。
12月28日までバタバタと動き回っていましたが、29日以降は電話等も落ち着き静かな年末を過ごしておりした。
年末には自宅浄水器のフィルター交換メンテナンスをするのが恒例となっています。
自分の浄水器はお客様の様に管理ファイルを作っていないので、フィルター交換記録がありません。
以前、フィルター交換を怠ったために除去率が低下してしまい、私は気づかなかったのですが当時高校生の息子に
「味がおかしい」と言われTDSメーターで浄水を計測すると30ppm超えの数値、浄水器の除去率は80%以下になっていました。
プレフィルターのカーボンフィルターが劣化して水道水の遊離残留塩素を除去出来なくなり、その遊離残留塩素が逆浸透膜フィルター
を構成するポリアミド樹脂を溶かしてしまった様です。
それ以来、年末にフィルター交換をする事にしています。
自宅に設置しているのは逆浸透膜浄水器ACRA-545Pです、当時はこの一機種しかありませんでした。
2000年設置の浄水器ですから、もう24年目に入る事になります。
電動増圧ポンプの音も経年で大きくなってきましたので、交換しようとも思うのですが、自宅ですので、どこまで持つか試してみたい様な気持ちもあります。
昨年末に浄水器メンテナンスにお伺いした、ドクターのお客様から非常に興味深いお話をお伺いしました。
内容は2つで、
一つはオメガ3とオメガ6のお話。
もう一つはウコン(ターメリック)とジンジバレス菌のお話。
早速、自分と家族で試しています、もう少し経過を見てお話できればと考えています。
そうなると浄水器が出来る選択肢は2つです。
1.孔の大きなフィルターを使用して全てのミネラルを浄水に残す。
2.逆浸透膜の様な細かいフィルターを使用して全てのミネラルを除去する。
人間の体に必須とされる16種類のミネラル
ナトリウム、マグネシウム、リン、イオウ、塩素、カリウム、 カルシウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、銅、亜鉛、セレン、モリブデン、ヨウ素
いずれも適正量があり過度に摂取すると悪影響もあります。
有害ミネラルの代表的なものは
鉛、水銀、カドミウム、ヒ素、アルミニウム、ベリリウムなどがあります。
ミネラルは水に溶けている状態ではイオンになります、ミネラルなどの金属原子は電子を手放す事によりイオンとなりますので、原子半径よりイオン半径の方が小さくなります。
必須ミネラルの中のカルシウムイオンの原子半径は1.14(A)です、一方有害ミネラルのアルミニウムイオンの原子半径は0.68(A)とカルシウムよりアルミニウムの方が小さくなります。
カルシウムが通過する孔径のフィルターならアルミニウムも通過してしまいます。
そうであれば、有害ミネラルを除去して有効なミネラルだけを残す浄水器は存在しません。
「有害物質を除去して体に必要なミネラルは残します」という浄水器の宣伝文句を正しく記述すれば、
「サビやカビ、細菌などの大きな有害物質を除去してミネラルの様な小さな不純物は残します」となります。
金属ミネラルが水に溶けてイオンになると自然界では一番小さな状態の物質です、原子半径が0.68(A)や1.14(A)の大きさの差をより分ける様なフィルターは存在しません。浄水器は全部除去するか、全部残すか、の2つの選択肢となります。
逆浸透膜式の浄水器は水に溶けているミネラル単位の不純物を95%以上除去して浄水は不純物の無い純水となります。
ミネラルにも有害なミネラルがある以上、ミネラルは全て除去して安全な水を目指すのが逆浸透膜浄水器です。
「水からミネラルを除去してしまう不自然な水は健康を害するのでは?」
いいえ、元々水に含まれるミネラルは微量で、かつ人体への吸収効率の悪い無機ミネラルです、1日に水から吸収出来るミネラル量はお茶一杯、牛乳一杯にも及びません。
肉、魚、野菜など食材に含まれる有機ミネラルの方が遥かに多く比較になりません。
また、観光地の水くみスポット、谷川岳SAや箱根山などの湧水をTDSメーターで計測すると蒸発残留物濃度は20ppm前後と非常に純度が高く、逆浸透膜浄水器の純水に近い水です、地表から蒸発して雲になった水は純水です。
逆浸透膜浄水器の純水は決して不自然な水などでは無く、山間の雪解け水や湧水など自然の水に非常に近い水です。
トイレの温水洗浄便座などを見ると「本製品を安全に使用出来る目安は10年間となります」などの注意書きが製品に記載されています。
長期間使用すれば樹脂成形品の強度が低下したり、水を使う製品は水漏れも心配になります。
逆浸透膜浄水器の場合も寿命を考えなければなりません、アクアカルテックの浄水器も10年位を目処に考えています。
普通のご家庭でしたら年に1回、弊社スタッフがご訪問して必要なフィルターの交換、浄水器の調整を行います。
メンテナンスの流れ
普通の浄水器ならフィルターを交換するだけですが、逆浸透膜浄水器の場合は色々とする事があります。
プレフィルターの交換は必須ですが、浄水器の除去率を計測して逆浸透膜フィルターの交換するのか、しないのか。
貯水タンクの空気圧調整に消毒、機器類の動作確認と調整など単純にフィルター交換だけでは無いのです。
また、ユーザー様には細かい事はお伝えしませんが、細かなパッキン類も使用年数に応じて弊社内基準で適宜交換をして行きます。
この様なメンテナンスを重ねながら15年位は弊社逆浸透膜浄水器をお使い頂きたいと考えています。
15年を超えてくると、その先はユーザー様のご判断にもなります、多少の水漏れくらい、とお考えになる方もいるでしょうし、マンションや2階へ設置されている方は早めに浄水器を交換したいとお考えになる方もいらっしゃいます。
H様の逆浸透膜浄水器ACRA-545Pは使用開始から20年経ち今も現役で稼働していましたが、トラブルが発生する前にと、ACRT-550MPSへ入れ替えて頂きました。
H様にご購入した頂いた当時は米国製のACRA-545PかACRA-645UPしかありませんでした。
今も米国工場製ACRA-545Pは現役ラインナップですが台湾工場製ACRT-550MPSの方が3万円程安く、使用しているフィルターは同じですので米国製に思い入れのある方以外は台湾工場製ACRT-550MPSをお選びになります。
ACRT-550MPSはACRA-545Pに比べ5cm程薄く作られていますので流し台奥の配管スペースへ浄水器の本体を配置しました、収納スペースが有効活用出来ます。
浄水器用の蛇口も新しくなりました、今までと変わらない純水を造る浄水器です。
浄水器のアクアカルテック・ホームページ
]]>先ずミネラルには有機ミネラルと無機ミネラルがある事からお話します。
植物(野菜、果物)や動物(肉、魚、牛乳)に蓄えられているミネラルは有機体(炭素化合物)と結びついて存在しています。
これは有機ミネラルです。
一方で水に溶けているミネラルはイオンとなってミネラル原子1個とほぼ同様の大きさで水の中に溶けているますこれは有機体と結びついていませんから、無機ミネラルです。
人間の体は有機ミネラルは体に取り込みやすく、無機ミネラルは体に取り込まずに排出する様な仕組みが出来ています。
少し前ににがりを水に溶かして飲むという健康法が流行りました、にがりはマグネシウムというミネラルが主成分で大量に水に溶かされた無機ミネラルのマグネシウムを飲むと大抵の人はお腹が緩くなります。お通じがつきにくい人にとっては便通が良くなりダイエットにもつながるかと思いますが、これは大量の無機ミネラルを早く体外へ排出しようとする人体の動きです。
動物や植物が生存していられるミネラル、動物、植物という生体フィルターを挟むことにより、より安全な有機ミネラルを選択的に体に取り込む様に長い時間をかけて進化してきたのだと思います。
例えば日本の水道水に含まれているミネラルは元々が微量で、その性質も人体に吸収しにくい無機ミネラルであれば栄養としては意味を持ちません。
ミネラルが入る事により水の味は変わりますので、好き好きは有ると思いますが水道水で考えると、そのミネラルを積極的に体に入れたいとは私は思えません。
なぜなら水道水のミネラルは河川の上流に放出された下水を由来とするからです。
水道水は街の付近の河川や地下水から作られます。利根川水系などは非常に長い川で群馬、栃木から東京、千葉(銚子市)まで続いています。
ミネラルなどを含む溶解性物質などの指標となる蒸発残留物濃度を栃木県の水道水で計測すると50~60ppm位しかありません、それが東京都では100ppm前後、海の近くの千葉県銚子市では150ppm近くになる事も。
蒸発残留物濃度が増えている理由は水道水として使用した水を下水として川に戻しているからです。
もちろん大きな不純物は下水処理場や浄水場で取り除くのですが、水に溶けたミネラルの様に小さな不純物は取り除く事が出来ませんので河川の下流に来るほど多くなってしまうのは仕方のない事です。
この様に栄養的に意味が無く、水道水に限って考えれば、その下水由来のミネラルは残す必要がありません。
「有害物質は除去して体に必要なミネラルは残します!」を宣伝文句にする浄水器はフィルターが粗いのでミネラルの様な小さな不純物を除去する事が出来ないのです。
もう一つ、水銀、鉛、カドミウムなど人体に有害なミネラルも水に溶ければ同じミネラル、ほぼ同じ大きさで溶けているミネラルを有害なものだけ浄水器で除去する事は出来ません
]]>フィルターの孔が細ければ細かいほど、より小さな不純物を除去する事が出来ます。
日本のトップメーカーが販売している浄水器に採用されている精密濾過膜(中空糸膜と呼ばれる場合も)だと細菌などは通れませんが、水に溶けている塩(ナトリウムイオンと塩素イオン)は通過してしまいます。
これは精密濾過膜の孔が細菌よりは小さいけれど、溶けた塩(ナトリウムイオン、塩素イオン)よりは大きいからです。
浄水器は水の中の不純物を分離除去して水の純度を高める事が役割となりますからフィルターが細かい程、より小さな不純物を除去する事が出来るので、結果、浄水も純度が高い水となります。
逆浸透膜浄水器が分離除去する溶けた塩(ナトリウムイオン、塩素イオン)はナトリウム原子、塩素原子とほぼ同じ大きさで、これは自然界では一番小さな形態の物質といえます、それを除去した浄水は純水と呼べる水となります。
ならみんな細かいフィルターを使えば良いのでは?
浄水の純水度、安全性を考えれば細かいフィルターを使うのに越したことは無いのですが、逆浸透膜までフィルターを細かくしてしまうと弊害も出て来てしまいます。
1️⃣フィルターが細かすぎて水自体も通りにくくなる。→造水速度が遅くなる。貯水タンクを装備
2️⃣細かいフィルターに水を押し込む為には水圧が必要。→電動増圧ポンプを装備。
3️⃣フィルターが細かすぎて大きな不純物はプレフィルターで取り除かないと目詰まりしやすくなる。→プレフィルターを装備。
結果、逆浸透膜浄水器は装置も複雑で大きくなり、設置スペースも必要となります。
逆浸透膜浄水器はこんな感じの浄水経路となります。家庭用浄水器ACRT-550MPSの経路図ですがフィルターが合計5本、電動増圧ポンプに貯水タンク、スイッチ類が必須部品です。
非常に細かい逆浸透膜フィルターを運用する為には様々な工夫が必要となるのです、また取り扱う側も逆浸透膜浄水器について長期保全の為の知識が無ければなりません。
逆浸透膜浄水器は販売する側にも細かな知識、経験を要求されます、確かな除去性能と美味しい純水を造る逆浸透膜式の浄水器が広く普及しないのには理由が有るのです。
水道水でアクアカルテック浄水器をお使いのお客様に井戸の話をすると、「そんなに井戸ってあるの!?」と驚かれる事もあるのですが、水道を敷くのは結構大変な工事ですので市街地から離れた所にポツンと或いは数軒の建物などでは水道が来ていないケースも多くあります。
千葉県香取市では有害物質が水道水質基準を超えて検出された井戸水で生活されている市民の方へ浄水器購入費の補助制度があります。
購入費用(浄水器+設置工事費)の50%または10万円以内が補助金額となります。
この様な浄水器購入費補助制度は他にも千葉市、八街市、印西市、成田市、佐倉市、白井市、富里市などで行われています。
多くの市町村で行われている浄水器購入費補助制度ですが浄水器の浄水方式を逆浸透膜式に指定しています(一部イオン交換樹脂方式も指定している自治体があります)。
そこには精密濾過膜(中空糸膜と呼んでいる場合もあります)やUF膜、活性炭や高性能喧伝する有名な外国製浄水器はありません、殆の場合、補助金対象となる浄水器は逆浸透膜式の浄水器だけです。
水道水と異なり実際に有害物質が含まれている井戸水に対応する浄水器には、高い除去性能とその除去性能を長期間維持出来る能力が求められます。
フィルターが新しいうちは除去出来る、とか、ヒ素が除去できても除去率が低ければ実用に耐えないのです。
海水から飲料水を造る為に開発された逆浸透膜浄水器はヒ素、硝酸性窒素、マンガンなど殆の有害物質を95%以上の高率で除去し、その性能を年単位の長期間維持する事が出来る浄水器です。
逆浸透膜浄水器の浄水器本体は引き出し奥の配管スペースへギリギリ収める事が出来ました。
今回は本当にギリギリでしたね。
貯水タンクは引き出し収納上へ横置きで配置します。貯水タンクは横置きでも機能上は問題無いのですが、引き出し収納の開け閉めは少し優しくお願いします。
円筒形の貯水タンクですので、簡単に転がらない様に滑り止めシートと小さなゴム製ストッパーを使用しています。
既存蛇口が右側に有りますので、浄水蛇口は左側へ設置しました、シンクトップには直径15mmの穴あけ加工を行います。
浄水器のアクアカルテック・ホームページ
]]>浄水器用フィルターで孔の細かさを表現する言葉は「精密濾過膜」>「限外濾過膜(UF膜)」>「逆浸透膜」です。
・精密濾過膜=日本のトップメーカー製浄水器に使用され、細菌、ウイルスなどはほぼ100%除去する孔の大きさです。
・限外濾過膜=精密濾過膜より小さな孔のフィルターです、人工透析や工業分野で使用され、高分子化合物など分離したい物質、通したい物質によって孔の大きさに幅があります。
・逆浸透膜=限外濾過膜より小さな孔のフィルターです、海水淡水化を目的に開発され水に溶けた塩でも95%以上除去、浄水は純水となります。水に溶けている不純物では塩のナトリウムイオンと塩素イオンなど原子一個とほぼ同等の大きさの溶解性イオンが一番小さな不純物(=水分子以外の物質)となりますが、それら溶解性イオンをも除去する事が出来ます。
形状を表す中空糸ですが逆浸透膜にも中空糸膜があります、これは小さな容積で大きな表面積を得るために非常に有利な形状ですので、大量の水処理を行う浄水場などで使用される大型逆浸透膜浄水設備に使用されます、日本でも福岡県で海水から水道水を作る浄水場で使われています。
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