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2013年04月08日

放射性物質が除去出来る浄水器かどうか?の簡単な見分け方③

放射性物質を除去したいのが理由で浄水器を導入されて、放射性物質について不安を強くお感じになっているのでしたら、TDSメーターで浄水器の除去率をチェックされる事をお勧めします。

TDSメーターによる除去率チェックは非常に簡単、短時間で行えます。コップに汲んだ水道水の不純物濃度(ppm)を計測、浄水器の浄水をコップに汲んで同じように計測、これだけです。

ペンシル型のTDSメーターの先をコップの水に浸けるだけで、水道水と浄水器の水のppm濃度比較が出来ます。

これで水道水よりppm濃度が下がらない浄水器は水道水に溶けた放射性物質を除去する力はありません。一方でppm濃度を下げられる浄水器は水に溶けてイオン化した極小の放射性物質も除去できる可能性があります。

ここ「除去できる可能性がある」と表現した理由をご説明させて頂きます、
放射性物質には実に多くの種類がありまして、原発事故で問題となったヨウ素、セシウム、ストロンチウム、プルトニウムなどはその極一部に過ぎません。

一括りに放射性物質が除去できますと言ってしまうのは問題があります、問題となった物質に限定して述べたとしても、それぞれの放射性物質についての公信力を持ったデーターが殆ど存在しません。

通常のヨウ素、セシウムを超純水へ溶かして浄水器の除去性能試験を行えば、放射性ヨウ素、放射性セシウムと同様の結果が得られると推測出来ますが、放射性物質を使用した試験データーでは無い、と言われてしまえばそれまでです。

じゃあ汚染地域の湖沼で採水して試験を行ったたらどうかとなりますが、これも前に書きましたが、粒子の大きな放射性物質が混ざれば、それは精密濾過膜程度の浄水器でも除去出来てしまいますし、水道水に残留するイオン化した極小の放射性物質の除去とは全く条件が異なってしまう可能性があります。

また放射性物質の中には逆浸透膜や蒸留、イオン交換でも全く除去出来ない物質もあります、水素に中性子が入り込んだ三重水素とも呼ばれるトリチウム、これは自然界で酸素原子と化合して水分子そのものとなってしまうので除去する方法がありません。

放射性物質の除去についてはこの様な問題がありますので、簡単に「除去できます」とは言い難い訳です。

トリチウムは別として多くの元素は水に溶けてイオンとなり電荷を持ちます、これは放射性物質でも変わる事はありません。ならば、電荷を持つイオンの存在量によって計測値が変化するTDSメーターでは放射性物質イオンも含めて、水中のイオンの量を計測していますから、この数値を減少させられる浄水器は水に完全に溶けたイオン性の放射性物質をも除去できる可能性があるのです。

長文になってしまいましたが、情報をなるべく正確にお伝えしようとすると、多くの言葉が必要としてしまいます、短い言葉で簡単に白黒をハッキリさせられれば簡単なのですが。

今回このような長々とブログを書いてしまったのは、お客様のところで実際にあった事がきっかけになっています、弊社では浄水器の導入をご検討頂いているお客様へデモ機を無料貸出しています。

そのデモ機をお持ちした時に他メーカーのデモ用浄水器も一緒にお試しされていたのですが、その浄水器の営業マン曰く「放射性物質も除去できます」と説明されたそうです。早速、TDSメーターで計測したところ、水道水が88ppm、弊社デモ用浄水器の浄水が3ppm、「放射性物質も除去できます」と説明された浄水器は89ppm、測定誤差は当然ありますが、水道水から全く数値が下がっていません。

この浄水器はネット上では有名な外国製浄水器で浄水性能世界No1、NSF認証と宣伝されている商品です。これは詐欺ではないのでしょうか。

このお客様は理科系の方だったのでTDSメーターの数値の意味するところを直ぐにご理解頂く事が出来、弊社逆浸透膜式の浄水器をご購入頂いています。

アクアカルテック

投稿者 aqua : 2013年04月08日 16:40