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2013年09月12日
ミネラル、放射性物質と浄水器
「逆浸透膜式の浄水器はミネラルも除去してしまうのですよね...」これも良く頂くご質問です。ミネラルを除去するということをネガティブな要因として捉えていらっしゃる様です。「体に必要なミネラルは残して有害物質は除去!」と良くある浄水器の宣伝文句ですが、これを詳しく説明した言葉で置き換えれば。
「体に必要とされるミネラル、有害とされるミネラルは残します=ミネラルの様に小さな物質を除去出来ません。大きな有害物質は除去出来ます。」がこの様な浄水器の性能です。
ミネラルは人体の必須元素で、人体の健康を保つには20種くらいのミネラル補給が必要とされています。ミネラル=鉱物、無機物ですから元々の意味は人体に有益な元素に限定されていた訳では無い様です。
例えばカドミウム、鉛、水銀などは鉱物でミネラルそのものですが人体にとっては有害な物質です。水に含まれるミネラルで限定して考えれば、それは鉱物が水に溶けてイオン化した状態です、イオン化した状態の鉱物は原子1個と同様の大きさで存在しますから、自然状態では一番小さな物質と言えます。
原子1個の大きさは元素の種類によって異なりますが、ここまでミクロの話になると鉛イオンは鉄イオンより大きいとかそんな話にはならなくて、どのイオンもとにかく小さい!のです。
こうなると、例えば大きさで選別するなんて事は不可能です、電荷の+-でより分ける事は出来そうですが、それは人体への有益有害とは一致しません。そのようなミネラルを有益有害で区別選別して良いミネラルだけを残して、悪いミネラルだけを除去するなどと言うことは逆浸透膜式の浄水器どころではない高度な浄水処理テクノロジーというか、不可能な話です。
現在の浄水技術で出来る事は全てのミネラルを除去するか、全てのミネラルを除去しないで残すかの選択となります。
有害ミネラルの話や、水に含まれるミネラルが無機ミネラルなので人体への栄養源としてはアテに出来ないミネラルである事などはミネラルの話をご覧下さい。
ここでは放射性物質について、放射性物質も殆どが鉱物の放射性同位体ですから水中に溶けて、イオンとなります、つまり水中ではミネラルです、それぞれの半減期に沿った割合で放射線を放出する以外は元の物質と変わりませんから、セシウムと放射性セシウムは水中で同じように振る舞います。
ミネラルを残す浄水器は通常のセシウムイオンを残しますし、放射性セシウムを選択的に除去する事はあり得ません。
アクアカルテック
投稿者 aqua : 2013年09月12日 16:19