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2014年05月30日
浄水器の除去率から判ること
浄水器のフィルター交換にお伺いすると、まず行う事はTDSメーターによる除去率の計測です。最初に水道水または井戸水の出る蛇口から水を汲んでTDSメーターで不純物(蒸発残留物)濃度を計測します、その後浄水器の蛇口から水を汲んで不純物濃度を計測すると原水のppmと浄水のppmから浄水器の除去性能が割り出せる訳です。
原水100ppmで浄水5ppmなら除去率95%、非常に良好な状態ですが、浄水で10ppmを超える様ですと逆浸透膜フィルターの交換が必要と判断出来ます。
ご自分でTDSメーターを持っていらっしゃるお客様は、当然、浄水蛇口から採水して計測を行いますが、私共アクアスタッフは浄水器の中の何箇所かで数値計測を行います。
最初はやはり浄水蛇口から、ここで浄水の出し始めから数値が原水の5%以内(除去率95%以上を表します)になっていると、「浄水器をよくお使い頂いているのだな」と安心します。
最初の数値がやや高くとも、少し流すと数値が落ちてくる場合は、「浄水器の停止時間が少し長かったのかな」と考えます、これは逆浸透膜通過後の後処理フィルターであるポストカーボンフィルター内での浄水の滞留時間が長くなった為、カーボンが多少浄水に溶けている事を表しているからです。
その後に貯水タンクを浄水器から外して、タンクに貯まっている浄水を直接、TDSメーターで計測します、タンク内の浄水の数値が低ければ、逆浸透膜フィルター自体は除去率が低下していない事が確認出来ます。
タンク内の浄水の不純物濃度が多少高くなっていても、逆浸透膜が劣化していると考えるのは、まだ早計です、日々の使用量が少ない方は除去率が多少低下する傾向となるからです。
逆浸透膜浄水器は造水運転をしている状態では電動ポンプで膜に水圧を掛けて逆浸透現象を強制的に起こして水を浄水しています、これが運転停止状態となると膜への水圧が弱くなりますので、逆浸透現象から浸透現象へ除々に移行し、膜周囲の浄水は原水に近づいてしまいます。
膜周囲の水は僅かな量ですが、長期間に渡るとその影響により浄水の不純物濃度を上昇させてしまいます。
逆浸透膜のフラッシュ洗浄を行った後に、逆浸透膜通過直後で浄水を採水して除去率を計測します、最初は数値が高めに出る事がありますので、浄水を流しながら複数回計測して、数値が落ち着いた処で、その数値をメンテナンスシートへ記入します。
最初に浄水蛇口から採水した時には10ppm以上を計測していた浄水器が最終的に2ppmまで下がる様な事例はよく有ること事です。
浄水器の色々な場所で数値計測をする事でお客様が日々どの様に浄水器をお使いになっていらっしゃるのか、ある程度判るのです。
アクアカルテック
投稿者 aqua : 2014年05月30日 16:04