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2016年07月05日

一般細菌と浄水器

一般細菌は水道水質基準で規制されている項目です、1ccの水を寒天培地で24時間培養した時の細菌群が100個以下という基準です。

細菌群は細菌が集まって出来たコロニーの様なものです。

この規制項目は水道水の基準ですから、消毒用塩素が投入されている水を前提としていますので、除菌器で消毒剤の投入がされていない井戸水では採水にも非常に神経を使います。

特に浄水器の水となると仮に除菌器で消毒剤を投入されていても、その消毒剤を除去してしまいますので浄水器の浄水で一般細菌の検査を行う場合は殊更、注意深く採水する必要があります。

逆浸透膜式の浄水器の場合は一般的な浄水器と異なり密閉性が高いので、内部へ細菌が侵入する可能性は低いのですが、浄水蛇口の先端へ他から細菌が飛び、そこに巣を作り、採水時に採水ボトルの中に落ちてしまえば、簡単に悪い結果となります。

浄水には消毒剤がありませんから、水道水の様に後から入ってきた細菌を殺す力はないのです。

弊社は逆浸透膜浄水器を専門に扱っていますので、ヒ素や硝酸など汚染地下水のお客様も30%位いらっしゃいます、浄水器を設置された後に浄水で水質検査を行うとヒ素、硝酸などは95%位除去されて基準値をはるかに下回りますので、全く問題にならないのですが、

一般細菌は基準値超え、採水の仕方によっては大きく規制値を超えてしまう場合がままあります。

浄水器から採水する場合は浄水蛇口をアルコールやライターで炙るなど消毒を行い、2~3㍑よく流してから行わないと悪い結果を招いてしまいます。

弊社で何回か実験的に採水して一般細菌の検査を行ったのですが、浄水蛇口手前の内部経路から直接採水した検体については「一般細菌10個以下」=検出されません、の結果でした。

浄水蛇口の衛生状態が検査結果に大きく影響する様です。

但し、一般細菌についてあまり深刻にお考えになる必要はないかと、

水道水は塩素投入が前提となっているので一般細菌100個以下の厳しい基準ですが、カップアイスやカッブプリンなどは一般細菌10000個以下となっています。つまりそこまで細菌が増えても腐敗では無いという判断となります。

人間は細菌と共生しています、大腸菌や黄色ブドウ球菌の様に人体に害をなす細菌がいては問題ですが、あまた多くの人体に無害な大量の細菌が体や生活環境に存在しています。

食材で考えると、人体に害を為すものは腐敗、一方で人体に有益なものは発酵と言われます、どちらも細菌の力によるものです。

一般の生活環境下に人体に害を為す細菌が大量に存在する可能性は低く、一般細菌を強く危険視する必要はないのです。

人間の皮膚には表皮ブドウ球菌(有害な黄色ブドウ球菌とは異なります)などがビッシリとまんべんなく張り付いています、それらの細菌は皮膚から分泌される皮脂を餌として脂肪酸を排出し、脂肪酸が皮膚を覆う事で弱酸性の状態を保ち、人体に有害な細菌の繁殖を抑制するバリアの様な効果で外敵から人間を守ってくれます。

一方で皮膚を一皮めくるとそこは弱アルカリ性の世界です、弱アルカリ環境では人体に有害な黄色ブドウ球菌などが勢いを増して大繁殖します。

手に切り傷などを持つ人が握ったおにぎりで食中毒が起こったりするのはこの様な原因によるものです。

浄水器のアクアカルテック・ホームページ

投稿者 aqua : 2016年07月05日 16:41