浄水器で除去した有害物質はどこへ?続き


逆浸透膜浄水器に使用されている逆浸透膜フィルターはフィルター自体には汚れを溜めない構造です。これは逆浸透膜フィルターの孔が小さすぎて原水全てを通過させる様な使い方では直ぐに目詰まりを起こしてしまう為、原水の一部、35%程の水分子のみを通過させ、65%の有害物質が残された見ずは排水として膜表面を通過して排水側へ流れてゆきます、この様な浄水方式を全量ろ過に対してクロスフロー方式と言います。

一般的な浄水器は殆どが全量ろ過方式で浄水しますので、原水の汚れは浄水器のフィルターに蓄積されて行きますが、全量ろ過が出来るフィルターということは、水の通りが良い、大きな孔のフィルターですから水に溶けた溶解性物質は除去する事が出来ません。

一般的なイメージでは、フィルターの孔の大きさを0.1ミクロンで設定したとすると、0.1ミクロンを超える不純物は通過する事が出来ずにフィルターに留まる事になります、フィルターへ不純物が蓄積され、通水速度が落ちるほどフィルターへ汚れが溜まったら新しいフィルターと交換する、写真の繊維フィルターは逆浸透膜除水器のプレフィルターとして使用するフィルターで外側から原水を吸い込み、フィルター中心部に浄水が集まる構造です。ポリプロピレン製繊維フィルターは用途に応じて20ミクロン~1ミクロンのサイズがあります。

日本製の浄水器に使用されている精密濾過膜は中空糸膜タイプが主流で、細いストロー状の側面に均一に出来た0.01ミクロンの裂け目から原水を吸い込み浄水を造ります、この様なフィルターは物理的な大きさで不純物を選別していますから、除去できる物質、出来ない物質が明確に判ります、いずれにしても孔を通過出来なかった不純物はフィルターに蓄積されますから、汚れたフィルターは交換しなければなりません。

一般的な浄水器はフィルターと活性炭の組み合わせですが、活性炭は孔の大きさでの選別ではありません、活性炭も多孔質材料で非常に微細なスポンジ状構造で、その微細な孔の中へ水中の不純物を取り込み除去すると説明されています、トリハロメタンの除去などは活性炭の役割となりますが、活性炭の主な役割は水道水中の遊離残留塩素除去です、では遊離残留塩素を活性炭の孔の中に吸着して閉じ込めているかというと、そうではありません。

遊離残留塩素が活性炭表面の炭素に触れると電子の受け渡しをして刺激性のない塩素イオンに変化させます、塩素イオンはそのまま浄水に残りますが、遊離残留塩素の様に臭いや刺激性もないので、遊離残留塩素が塩素イオンに変わった事をもって遊離残留塩素塩素が除去されたとしています、遊離残留塩素についてはフィルターへの蓄積では無く改質と言えます。

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浄水器/アクアカルテック