浄水器購入費補助制度の有る自治体


浄水器購入費の補助金制度、これは井戸水限定の話です、水道が来ていない地域にお住まいで、使っている井戸水が何らかの有害物質に汚染されているなどの一定の条件が付きます、水道水の配管が近所まで来ている場合は当然対象外となります。

硝酸性窒素の有害性については、粉ミルクを溶く水に硝酸性窒素が含まれた井戸水を使用する事より、赤ちゃんが呼吸困難を起こして病院に運ばれる、健康被害が米国で多発した事により有害物質として認知されました。

千葉市の議員さんに米国の事情に精通している方がいて、全国に先駆けて浄水器購入費補助制度が千葉市に作られました。

千葉市は他の自治体に比べて補助金の額が多く、浄水器の購入費(消費税は除く)の90%、上限18万円まで補助金ができます。

千葉市の隣の八街市でも浄水器の購入費補助金制度があります。対象有害物質は「硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素」と「大腸菌」です。これらの有害物質が除去できる浄水器となります、浄水器設置後に購入者が浄水器の浄水で水質検査を行い、有害物質の除去が確実に行われている事を確認します。

補助金交付請求書には浄水の計量証明を貼付して申請します。補助金額は浄水器購入費(消費税を除く)の1/3、上限5万円となっています。

千葉市の制度はエントリーしている浄水器業者からの選択となりますが、八街市は業者の指定はありません。
千葉県では他にも成田市、佐倉市、富里市、四街道市、旭市、芝山町など汚染地下水に対する浄水器購入費補助制度を行っている自治体があります。補助金額は浄水器購入費の50%が多いのですが、予算の都合で補助割合が変わったり、制度そのものが無くなってしまう場合もありますので該当地域で井戸水をご利用の方は詳細を各自治体にお問い合せ下さい。

窓口で「汚染地下水に対する浄水器購入の補助制度がありますか?」とご確認下さい、通常は環境課などが担当部署となります。

硝酸性窒素は井戸水水質検査の基本検査項目の中に入っていますが、ヒ素は項目追加をしないと、基本検査では含まれていません。事前に対象物質を確認してから水質検査を行われた方が宜しいでしょう。

助成金額のパーセンテージと上限金額を見ると5~6年前は逆浸透膜浄水器の金額を30万円前後として想定していた様です、業者さんは大もうけですね。特に千葉市は90%助成金が出ますから、10万円の商品なら1万円、30万円の商品なら自己負担3万円とお客様の負担額は余り変わらないので、高い浄水器の方が性能が高いと考える方は高額設定の浄水器を選択しそうです。

熊本県八代市にも汚染地下水に対する浄水器購入費補助制度があります。もう14年ほど前ですが、八代市役所環境課の方から連絡を頂き、浄水器購入費助成金制度を作りたいので浄水器のフィールドテストに参加してほしいとのお話を頂きました。

八代市での指定有害物質は硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素、ヒ素、そしてホウ素です。

実はホウ素という物質は水に溶解しても電荷を持ったイオンの形になりにくく、逆浸透膜で分離しにくい数少ない物質の一つです。ホウ素は火山性地域の地下水に含まれる場合があり、ものもらい等、眼病時の目の洗浄薬として有名です。
逆浸透膜浄水器でのホウ素の除去率は50%程度しかありません。他の殆どの物質が95%以上除去出来る事から考えるとかなり低い除去率となってしまいます。

この場合は逆浸透膜フィルターの後にホウ素を選択的に除去するイオン交換樹脂フィルターを装備します。イオン交換樹脂は吸着量が少ないため通常の場面では樹脂の寿命が短すぎて使いづらいのですが、逆浸透膜通過後はホウ素以外の不純物が殆ど存在しませんからイオン交換樹脂も非常に効率的に働く訳です。

浄水器購入費助成金制度を持っている自治体も住民の方の不安を煽らない様、あまり宣伝していませんので、実際に制度の存在を知っている方は少ないようです。地下水の汚染でお困りの方は一度、地元の役所へ問い合わせされてみてはいかがでしょうか。

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