逆浸透膜浄水器の水は養魚に使えますか?


「逆浸透膜浄水器の水は養魚に使えますか?」よく頂くご質問です。

以前読んだ他社浄水器の宣伝本にこんな記述がありました。シーガルフォー浄水器は「養魚に使用しないで下さい」と注意書きがある、養魚に使用できない水は人間が飲んで大丈夫なのか!?と問題提起をしていました。

私どもの様に浄水器を製造しているメーカーサイドから見れば、この注意書きに込められた意味がよく判ります。養魚と一口に言っても金魚すくいの金魚の様に環境変化に強い養魚もいれば、同じ淡水魚でも非常にデリケートな養魚もいますし、更に海水魚はより繊細な飼育環境を整備しなければなりません。

非常に高額な養魚もいるのですから、「養魚OK!」と記載してしまったら、大きなトラブルが発生してしまう事は容易に想像がつきますし、養魚用の浄水器ではありませんから、養魚の種類によって事細かに記載する訳にもゆかないでしょう。

アクアカルテック浄水器の取り扱い説明書にも「フィルター劣化の場合は養魚死亡の恐れ有り」と注意書きをしています。

金魚や通常の淡水魚であれば逆浸透膜浄水器の純水よりもむしろ、水道水へ活性炭や塩素除去剤で遊離残留塩素を除去しただけの水の方が良いでしょう。水槽の水はバクテリアが繁殖する事によって生態系を築き水の汚れを抑えますがバクテリアの繁殖には不純物が含まれている水の方が適しています。

海水魚の飼育水は逆浸透膜浄水器の純水に海水の素を溶かして作ります、水道水や通常の浄水器の水では不純物が残ってしまうので使用できません。熱帯魚屋さんでも純水が販売されています。

本格的に海水魚飼育をされている方は小笠原諸島などの海水を購入して使用されている方もいらっしゃいます、本当の海の水が一番なのでしょうね。それでも飼育していると蒸発して海水が濃くなってしまうので蒸発した分を逆浸透膜浄水器の純水で補うそうです。

海水魚で珊瑚の飼育をする場合は皆さん非常に気を遣っていらっしゃいます、珊瑚は高価かつ非常にデリケートな生き物になりますから当然ですね。逆浸透膜浄水器は水中のイオン性物質も95%位取り除いて純水と呼べる水を造りますが、5%程度は原水の物質が浄水に残る勘定になります。

5%と言うと結構残っている印象があるかもしれませんが、もともと100~200ppmしか含まれていない溶解性不純物の5%ですから浄水に残留するのは5~10ppm位です、ppmは%の1万分の1の量ですから感覚的には殆ど無い感じです。

その僅か5~10ppm程度の不純物が珊瑚にとっては悪影響を与える場合があると言うことです。この場合逆浸透膜浄水器を通過した後の純水に、更にイオン交換樹脂フィルターを通過させ、僅かに残った不純物を吸着除去した純水を使用します。

この様に単純に養魚と言っても、その種類によって対応は様々ですので「養魚に使用しないで下さい」と注意書きを書く浄水器メーカー意図をご理解い頂ければ幸いです。

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