放射性物質は浄水器で除去できますか?


 浄水器のメンテナンスでお客様のところへ伺うと、今でも「放射性物質は除去できるのですか...」と少し申し訳なさそうに聞かれる事があります。お客様が申し訳なさそうな表情をされるのは、「逆浸透膜浄水器でも放射性物質を除去するのは無理ですよね...」とお考えの場合です、もっと早くお聞き頂ければよかったのに、「疑問、ご質問があればいつでもお気軽にお電話下さいね」お伝えしているのですが。

 高性能な浄水器を求めて逆浸透膜式の浄水器をお求めになったのですが、2011年当時の社会一般のメディアが発信する情報としては「浄水器では放射性物質は除去できない」が通説になっていて、高性能な逆浸透膜浄水器でも...と自信がなくなってしまうのでしょう。

その様なお客様に出会うと私はハッキリと「放射性物質も除去できます。」と力強く断言しています。

せっかく放射性物質を除去できる浄水器をお使いなのに、放射性物質に怯えているとしたら、それだけで何パーセントか健康を損なってしまいそうです。

 細かい話になると放射性物質の除去に関してはデリケートな部分もあります、例えば放射性物質は非常にたくさんの種類があります。その全てについて除去性能が確認された訳ではありませんし、トリチウムなど自然状態で水分子の一部となってしまう場合は逆浸透膜でも分離できません。

 ただし、一般的に問題となっている放射性のヨウ素、セシウム、ストロンチウムなどは問題なく逆浸透膜浄水器で除去出来るはずです。ここで出来るはずです、と書かなければならないのが苦しい所で、放射性物質についての公信力を持つデータが殆ど存在しないのです。

 放射性物質は持ち出しや移動が制限される物質ですので、簡単に検査が出来ない事がデータが無い理由です。それを逆手に取って、除去性能の低い浄水器までが「除去できる」とか「除去できたけど、何故か途中から除去できなくなった」など「放射性物質を除去出来ない」と言いたくないが為に変なデータを出す浄水器メーカーもいて、消費者の方を混乱させてしまいました。

 原発から大気中に飛散した塵状の放射性物質ならサイズが大きいので、どの方式の浄水器でも除去できます、塵状の放射性物質は河川に落ちて浄水場へたどり着くまでの間、次第に水に溶けて行きます。
溶ける前は塵の様に大きなサイズが、溶けてしまうとイオンサイズになってしまう為、格段に大きさが小さくなってしまいます、見ることも触る事も出来ない小ささです、イオンは通常、原子1個と同じ大きさですから。

 溶ける前の塩なら指でつまむ事も出来ますが、溶けてしまった塩は目で見る事すら出来ないのと同じ事です。消費者の方が知りたいのは塵状の放射性物質が除去出来るかどうかでは無く、水に溶けて小さくなった放射性物質、浄水場でも一般的な浄水器でも捕まえる事の出来ない状態のイオン化した放射性物質が除去出来るかどうかが、消費者の方が知りたい情報なのです。

 それは正に溶けた塩を分離除去出来る浄水器でなければ、水に溶けた放射性物質を除去する事は出来ません。それが出来る浄水方式は逆浸透膜式、蒸留式または大量のイオン交換樹脂による吸着となります。

浄水器のアクアカルテック・ホームページ

By 
浄水器/アクアカルテック