逆浸透膜浄水器に磁気や波動、水素等のフィルターを装備した商品はありますか？

浄水器関連商品について国民生活センターなどに寄せられる苦情相談は大変多く、行政側もいわゆるニセ科学的な商品へ明確なスタンスを持って消費者の方へ注意喚起する傾向が年々強くなってきています。

今までは威勢良く効果効能を吹聴する宣伝文句を並べていた浄水器関連の販売業者も、安全や健康増進などについては記載出来なくなり、怪しげな浄水器もだいぶ減ってきた様に思いますが、それでも水素水なんかが大流行したりする昨今です。

水素水も最初は体内の活性酸素を無害化する、というのが売り文句でしたが、CMや販売用のホームページでは活性酸素の話はまず出てきません、水素水が健康増進に何らか効果があったとするデータが何年経っても出てこないからです。

水素が細胞に届くためには、その前に血液に水素が入らなければなりません、水素水で水素が取り込めるなら、血中水素濃度が上昇する等のデータを取るのは簡単な事の様に思えますが、その様なデータすら見たことがありません。

公正なデータを示さずに、学者、医者などのコメントによって権威付けを行う事は商品を不当に優位に見せる行為です。
弊社にもフィルターメーカーの方が「磁気、波動セラミックフィルター、最近では水素水生成器を販売商品に加えませんか。」と売り込みにいらっしゃいます。メーカーの方が主張される効能、還元性の高い水、水素が細胞に浸透して活性酸素を減らす等についての根拠となる原理の説明や、効果測定データの提出を求めても曖昧な返事を繰り返すばかりで、全く要領を得ない説明に終始してしまいます。

弊社では根拠や効果測定データ等の曖昧な商品、浄水器を採用する事は今後もありません。

磁気について言えば、超電導レベルの強い磁気を当てても水の物性の変化は確認する事が出来ないそうです、ましてや永久磁石程度の磁力で水質が変化するなどあり得ない事です。

波動についてはトンデモ科学過ぎて、回答に困りますが、私達の存在する宇宙の物理法則から見れば物体に作用する力は電磁気力、重力、強い力、弱い力の４つです、その中で人間が変化させる事が出来るのは電磁気力位で、熱も電磁気力の一つです、水の温度が上がれば水分子がエネルギーを持ったと言えますが、これと波動は違うでしょう。

ひも理論で考えれば全ての粒子は振動するエネルギーとなりますが、これはミクロ過ぎて核反応でもなければ、人間が干渉したり、逆に影響を受けたり出来る話ではなく、いずれにしても水が特別なエネルギーを持つなどあり得ない話です。

弊社では、水が何らかの機能や効果効能を持って疾病を治したりする事は無いと考えています。ただ、水に含まれている物質によって健康を損なっているとすれば、逆浸透膜式の浄水器はその原因物質を９５％以上取り除く事が出来ます、それが結果的に健康に寄与することはあるでしょう。

目を見張るような顕著な効果効能が本当に有るとしたら、それは単なる水では無く、薬に等しいものです、効果の有る薬は必ず副作用を伴うものです。これだけ効果効能を喧伝する浄水器関連商品が溢れていて、それについて副作用が問題とならないのは、毒にも薬にもならない程度の効果効能に他ならないからと考えています。

人の信じる気持ちは、時にその人の健康に寄与すると思いますが、根拠の曖昧な商品を高額で購入するのは、多くの人にとって無駄な出費だと考えます。