非常時の飲料水を逆浸透膜浄水器で確保する方法


災害などの非常時に水道が止まってしまう事例はよく耳にします、人間は一日に約2リットルの飲料水を必要としますので、2~3日分の飲料水を確保されるのは日々の備えとして大切な事だと思います。交通網が無事なら給水車の支援も始まるでしょうが、7~8月の炎天下の中、長時間、行列に並ぶのは大変な事です。

実はアクアカルテック浄水器のユーザー様にも普段は購入された逆浸透膜浄水器を使わずに、非常用の浄水器として備えている方々がいらっしゃいます。

具体的な事例では世田谷区の企業様が災害非常時の地域貢献として、ご近所の方へ飲料水を配る目的で業務用逆浸透膜浄水器をご購入されました。

この場合は企業様敷地内に掘られている井戸を活用して水源を確保します、また電気が止まる事も想定してディーゼルエンジンの発電機も備えていらっしゃいます。

ところで井戸水と水道水の違いは何だと思われますか。

水道水の水源と言えば河川水が一般的ですが、地域に依っては井戸水(地下水)を原水に使用している場合もあります、個人の井戸ですと所有者が御自分で水質検査をされない限りは有害物質が基準値以内なのかどうかは不確かな状態です、一方、井戸水を水道水にする場合は水道水質基準51項目が基準値以内に収まった水である事が必要です、51項目の中で浄水場で除去出来るのは「大腸菌」「一般細菌」などしかありませんから、他の多くの規制項目については原水の段階で規制値以下になっていないと水道水として使用出来ません。

ある市町村では基本的な水源は地下水なのですが、地下水だけだと「硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素」が基準値に近くなってしまうので、河川水で希釈して水道水を作っていると本に書いてありました。

個人の井戸水は水道水質基準に合致しているかどうかは検査をしてみなければ判りません。
郊外の井戸水でも硝酸性窒素や砒素、マンガンなどが基準値を超えて検出されてしまうケースは多々あります。

ただ51項目全てを検査しようとすると、20万円前後と非常に高額になってしまいます、検査機関の方に高コストの理由を伺うと、揮発性物質など検査条件を整えるのにコストが掛かる項目があって、どうしてもコストが高くなってしまうのだそうです、井戸水の水質を確認する為に個人の方が毎年、20万円の費用を払うのは現実的ではありませんので、項目数を10~15項目位に絞った井戸水基本項目検査をされる方が殆どで、この場合の費用は概ね1万円前後です。

但し、基本項目検査には毒性の高い、砒素、マンガンなどが含まれていませんので、「基本検査にパスする事」=「安全な水」とは言えません。

逆浸透膜浄水器を使用すればこれらの有害物質を95%位の除去率で浄水する事が出来ますので、よほどの高濃度で有害物質が検出されていない限りは、水道水水質基準に沿った原水を確保出来ます。

もう一つ、水道水と井戸水の大きな違いは消毒用塩素がの有無です、消毒用塩素は水中で遊離残留塩素となって存在して細菌を殺す力を持ちます、遊離残留塩素の特徴はその効果に持続性がある事です。

逆浸透膜浄水器でも逆浸透膜フィルターは細菌が通過出来る大きさではありませんから、浄水へ細菌が残る可能性は非常に低くなりますが、浄水に細菌を殺す力はありません。
浄水を注いだボトルに細菌がいたり、時間経過とともに繁殖する細菌を滅菌する力が浄水には無いわけです。

災害時でも安全性に万全を期すなら、浄水器と除菌器の組み合わせが必要となります、有害物質は逆浸透膜で除去し、除菌器で消毒剤を投入して細菌の繁殖を抑える。

また、井戸ポンプ、逆浸透膜浄水器の電動増圧ポンプを動かす電源の確保も必要です、発電機がベストですが逆浸透膜浄水器だけなら自動車のバッテリーで稼働出来ます。

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浄水器/アクアカルテック