純水はそのまま飲んではいけない!って本当?
「純水は溶解力が強いのでそのまま飲んではいけない」「純水を飲むお腹をこわす」「純水を飲むとカルシウムが溶け出して歯がボロボロになる」
これ、全部ウソです。
本当にその様に思ったのか、逆浸透膜式以外の浄水器メーカーが意図的に嘘を流したのかは知りませんが、どんな立派な経歴の人が主張されようと事実ではありません。
逆浸透膜浄水器でいかに純度を高めようと、更に、浄水にわずかに残った不純物をイオン交換樹脂で除去して超純水にしようとも、その水を飲んで人間が変調をきたす事などありえません。
たとえ超純水となっても水分子の集合体でしかありませんので、強酸や強アルカリ水の様な溶解力など持つことはないのです。
普通の水に当然含まれている不純物が逆浸透膜式の浄水器で除去されて存在しない分(淡水の場合、量的には100とか200ppm位ですが、1ppmは1%の1万分の1と非常に小さい単位です)、より多くの溶解性物質を溶かす事が出来ますが、水に溶けにくいモノを溶かせるような力を持つ訳ではありません。
医療器具や半導体洗浄などに超純水が使用されるのは超純水に洗浄力を期待しているのでは無く、不純物の無い水で汚れを洗い流す事に意味があるのです。通常の水は不純物が溶けていますから、その様な水で医療器具を洗浄すると水分が蒸発した後に水に溶けていた不純物が表面に残ってしまいます、洗ったグラスの水滴をそのままに乾燥させると白いくもりが残るのと同様です、この白いくもりを蒸発残留物といいます。蒸発残留物の無い純水は洗浄後の水滴が乾燥しても後にスポット汚れを残すことがありません、超純水で無くとも家庭用の逆浸透膜式の浄水器ならグラスにスポット汚れを残さない純水を造れます。
アクアカルテックが浄水器の販売を開始した18年前は冒頭に列挙した様なトンデモ説がまことしやかに流布されていて、当時、私も水関連の本や化学の本を何冊も読みました、その中で水関連の研究者である村田徳治先生の「正しい水の話」が非常に参考になりました、「本の中で、純水は体に悪い、飲めば立ちどころに腹を壊す」と言われているから飲んでみた。と実際に実験などに使われる純水をお飲みになり、「腹も壊さないし、むしろ美味しい水と感じた」と感想をおっしゃっています。
水道水は河川水から作られていて上流で放流された下水が混ざっている、下水には塩辛さを感じさせる成分が含まれていて、私達の舌はその味に慣れている、純水は塩辛さを感じさせる不純物が取り除かれた分だけ、甘い様に感じるのだろう、と書かれていました。逆浸透膜浄水器の浄水を飲んだ方も「水が甘く感じる」と多くの方がおっしゃいます。
現在では宅配水の中には逆浸透膜浄水器で造った純水をそのまま使用しているケースや、スーパーマーケット店頭の大型逆浸透膜浄水器でも純水を配っていますので、純水がそのまま飲んでも安全な水である事は疑いようのない話です、もしそんな危ない水なら配れませし、写真の様な純水のボトルウォーターなんか販売出来ませんよ。