井戸水用の浄水器はありますか?
「井戸水に使える浄水器はありますか?」よく頂くご質問です。なんでも除去して美味しくて安全な水を造る!と宣伝している浄水器メーカーに問い合わせをすると、ことごとく「水道水専用なので井戸水には使えません」と言われてしまうようです。
確かな除去性能を持った浄水器なら井戸水と水道水を区別する必要など無いはずです。
水道水しか使えない浄水器の意味するところは何なのでしょうか?水道水は国が安全を保証している水、だから浄水器を通した水も安全なはず、井戸水はヒ素が検出されたりする例もあり、どんな水質だか判らないから使用出来ない、というのが水道水専用と言う浄水器メーカーの言い分なのでしょう。
「水道水専用」です。と言って憚らないメーカーの浄水器は、安全な水道水から美味しい水を作る浄水器、水道水が安全なのであって浄水器が安全を造る訳ではない、もし安全ではない水なら浄水器を通してもやはり安全は保証出来ません、という事でしょうか。
これはらの浄水器は日本の水道行政に安全を委ねていながら、自らが安全な水を造り出しているかのごとく消費者を欺いている浄水器です。これで価格が数千円ならまだしも4~5万円から10万円~20万円となると何のためのコストなのか。臭気や味を改善する程度が目的なら数千円の日本製浄水器で充分なのです。
つまり水道水専用ですと言う浄水器は安全な水を造る事が出来ないと言うことです。皆さんはミネラルと言うと体によいモノだとお考えになる方が殆どだと思いますが、カルシウムやマグネシウムがミネラルなら有害な砒素や水銀、カドミウムも水の中のミネラルなのです。
「体に必要なミネラルは残します!」と宣伝する浄水器はミネラル単位の小さな物を除去する事が出来ません。ミネラルには重金属などの有害ミネラルもたくさんの種類があります、実際に有害物質として問題になる物質はミネラルと同じ大きさで水中に溶けているのです。この様な自然界の最小単位のイオンとなった有害物質を継続的に除去を行うのに逆浸透膜式以上に効率よく対応出来る浄水方式はありません。
汚染された井戸水にも対応出来る逆浸透膜浄水器ですが、対応出来る有害物質の量的な問題はあります。逆浸透膜の除去率が95%だとすると5%は浄水に有害物質が残るわけです、つまり原水の有害物質の量を1/20まで減らす事が出来るのですが、原水の有害物質の検出値が水道水質基準値の20倍以上の場合は浄水に残った5%が水質基準値を超えてしまう可能性がある訳です。
通常は水道水質基準値を超えても多くて2~3倍ですから、まず問題ありませんが、あまりに高濃度の時はご導入前に浄水器のデモ機をお貸し出ししてフィールドテストをして頂いています。
この様に浄水器は何%除去できから安全だとか、あるいは何%残ってしまうから対応出来ないとか、安全を確保するための浄水器であるなら数値で検討出来なければなりません。水道水専用の浄水器ではこの様な除去性能を数値で表現する事などできません。