水道水は安全ですか？
「水道水は安全なのでしょうか？」こんなご質問を頂きました、水道行政は５１項目の有害規制物質について監視し、水道水質基準以下になる様に水道水を作っています。
この基準にそっている水道水は安全であるとされている、それを１００％信じる人たちばかりなら、日本にこれほど浄水器は普及しないのでしょうし、ボトルウォーターの販売量も少ないのではないでしょうか。日本の５１項目に対して米国は２４０項目以上の規制物質があったりします、日本の水道水の安全性は世界的に見ても高いレベルだとは思いますが、この規制項目の少なさだけを見ても不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
水道水が放射性物質に汚染された時も日本には放射性物質についての飲料水での規制基準がありませんでした。
水道水と一口に言っても地域によりその水質は違います、共通なのは水道水質基準５１項目の規制物質が基準値以内であり、消毒用の塩素が投入されていると言うこと。
日本の場合、水道水は主に表層水（河川の水）を取水して作ります、河川の水は上流へ行く程に汚染の少ない、不純物の少ない純度の高い水ですが、下流へ行くにつれて不純物量が多くなります。
不純物の原因物質は主に上流で流される下水です。水道水を作る為に取水する河川へ下水処理をしているとはいえ下水を流してしまうのですから、上流域と下流域の都市部では同じ水道水でも水質は異なってきます。
河川の上流域と下流域では水道水の不純物濃度に顕著な差があります。イオン（＝ミネラル）等の不純物の多い水は電気を流しやすく、不純物の少ない水は電気が流れにくくなるので、水の電気抵抗を計測すると、水の純物濃度が一目瞭然に判ります。この様な不純物イオンは精密濾過膜などの浄水器では除去する事が出来ませんので浄水器の浄水にそのまま残留してしまいます。
電気抵抗を計測するＴＤＳメーターは分かり易く電気の流れる量をｐｐｍ表示します。利根川水系の上流域の栃木県ではＴＤＳは僅か５０～６０ｐｐｍしか表示しませんが、下流域の千葉県銚子市では２５０ｐｐｍ近くまで不純物量が跳ね上がってしまいます。この下水から作られた不純物＝ミネラル、水道水でも地域によってその水質は大きく異なるのです。
一般的には河川の上流域の水道水の方が純度の高い不純物の少ない水を使っているので下流域より安全と言えるのかもしれません。下流域＝都市部ですから便利な人口密集地で使われる水道水は基本的に不純物濃度が高くなります。
下流域では水中の有機物が多ければ消毒用に投入された遊離残留塩素が水道管を流れてくる間に有機物に消費され、蛇口で汲んだ水の消毒用塩素が足りなくなってしまいます。ですから浄水場ではその消費される分を見越して最終的な蛇口吐水時に必要な量の数倍の塩素を投入しなければなりません。
横浜市の水道で最低必要量の０．１ｍｇ／リットルに対して浄水場で投入される塩素は７～８倍となっています。
この塩素と有機物が結びついて出来るのが有害性を指摘されているトリハロメタンです。
水道水も地域によっては地下水を主な水源としている場合もあります。地下水ですから河川水よりも美味しい水が飲めるのかも知れません。
ところが神奈川県の座間市の一部では地下水を水源としていたのですが、ある問題により地下水と河川水を混合して水道水を作っています。ある問題とは地下水に含まれる硝酸性窒素です、地下水単独では硝酸性窒素が水道水質基準値に近くなってしまうので河川水と混合して水道水を作っているのだそうです。
この様に日本の水道水は地域によって水質が異なります、共通しているのは水道水質基準５１項目が基準値以内である事です、傾向としては河川の下流域に近い場所では上流域で流された下水等の影響から不純物濃度が高い水道水、上流域では元々の河川水が綺麗な為、水道水に含まれる不純物量も少ない水となります。
逆浸透膜式の浄水器は水道水に存在する溶解性の不純物イオンも９５％以上除去して純水を造る事が出来る浄水器です。
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