TDSメーターは浄水器の何を計っているのですか?
「TDSメーターは浄水器の何を計っているのですか?」
逆浸透膜浄水器は除去率が計測できます、これは他の浄水器では中々出来ない逆浸透膜式の特徴となります。TDSメーターは原水と浄水の不純物量(TDS=蒸発残留物濃度)を計測して浄水器の除去率を確認する計器です。
TDSメーターが実際に計測しているのは水中を流れる電気の量です。素粒子の世界はクォークやエネルギーのひもが素粒子であるなど研究が進んでいますが、自然状態での最小単位物質は原子・分子となります、水に物質が溶けるとは原子1個から電子を放出、あるいは取込を行い、電荷を持ったイオンの状態で水分子と水和して水中に存在します。
このイオンは電荷を持つため水中に浸けた電極間に電圧を掛けると電極間の電子を運ぶ仲立ちをします。つまりイオンがたくさん有れば電気がたくさん流れる、イオンが少なければ電気は少ししか流れないとなります。
豆電球と電池を繋いだリード線の一部をビーカーの水に漬けて、真水では光らなかった豆電球が塩を溶かすと光り始める、理科の実験をイメージして下さい、塩を水に溶かすとナトリウムイオンと塩素イオンが水中に溶け出して電子を運ぶ仲立ちをしてくれる訳です。
TDSメーターで逆浸透膜浄水器の浄水を計測すると言うことは、その水に一定の電圧を掛けたときに電極間に流れる電気の量を計っています。これは間接的に水中に溶けているイオンの量を計っている事になります。
イオンは自然状態では原子単体と同様に一番小さな物質の状態ですから、このイオンが除去されていれば、それより大きな高分子化合物は除去されていると考えて、TDSメーターの数値から浄水器の除去率を割り出すのです。
例えば水道水でTDSメーターの計測数値が100ppmだとしたら、逆浸透膜浄水器の浄水は5ppm位の表示となります、これが95%除去の根拠です。逆浸透膜フィルターの使用期間が3年4年と重ねてくると除去率は少しづつ低下して行きます、アクアカルテックでは使用開始時に95%の除去率が90%に近くなったら交換時期と考えています。
イオンはミネラルと言い換えても良いと思います、カルシウムなどもミネラルですが、水銀やマンガン、砒素など、水に溶けた物質はミネラルとなります。この様な有害ミネラルを除去する事が出来る浄水器はTDSメーターの数値が原水より浄水が減少する事が必要ですが、逆浸透膜式以外の浄水器では殆どの場合、原水と浄水でTDSメーターの計測数値に変化はありません。