浄水器の水より自然水が良い?

よくある水に関する話で、例えば逆浸透膜浄水器の様に純水にまで浄水してしまうと自然の水とは異なってしまうので、体に良くないとか、自然の水の方がミネラルのバランスが取れているので体に良いとか、温故的なまことしやかな話ではありますが。

一言で言うと、自然のものには体に良いモノも悪いモノある、と言うのがバランスのとれた話ではないかと思います。

自然の水と一口に言っても地域や採水場所によって水に含まれる物質は様々です。これは「水道水」という水も地域によって、その不純物量が大きく異なる事からも判る事です。河川の上流域で採水された水を原料として水道水を作れば不純物量の少ない、水として純度の高い水道水になります、一方で都市部は一般的に河川の下流域になりますので、上流域に存在する街から流された下水を含んだ水を原料として水道水を作らなければなりません。

当然。大きな不純物は浄水場で除去するのですが、水に溶けて小さくなった溶解性不純物は小さすぎて浄水場では取り除けませんので、その含有量は下流域の水道水では多くなってしまいます。

実際に群馬栃木の水道水では50~60ppmしかない溶解性不純物の量が東京千葉埼玉では100ppmを超えてしまします。

自然の水に話を戻します、例えば水に含まれているミネラル、カルシウム、マグネシウムは体に良いミネラルとされていますが、一方で有害ミネラルのヒ素やカドミウムが検出される地下水もあります。

人体に非常に有害性の高いヒ素ですが、このヒ素が検出されてしまう理由は工業的に廃棄投棄された物質が原因なのは極小数で、殆どはその地域の土壌に由来する自然成分なのです。深さ30m位の井戸を掘って、濁っていて水質が良くないからと深く井戸を掘ったら、今まで検出されなかったヒ素が水道水質基準値を超えて飲用不可になってしまうケースもあります。

このヒ素に汚染された地下水も自然水です。

ナチュラルボトルウォーターを販売する業者は人体に良しとされる成分しか表示しません、ボトルウォーターは清涼飲料水のカテゴリーとなりますから、水道水の51項目の検査義務もありません、大手メーカーなら自主基準で水道水並の検査は行っていると思いますが。

水に限らず、食物についても自然のモノは人体に取って良いモノも悪いもモノも含まれていると考えるべきでしょう。

人間はそれら自然の良いモノ、悪いモノに曝される事により悪いモノに対する抵抗力を身につけたり、水に溶けている無機ミネラルの吸収効率を落とし、植物・動物の持つ有機ミネラルの吸収効率を上げる事により有害物質をふるいに掛ける様な体の機能を獲得して進化、生き延びてきたのでしょう。

逆浸透膜浄水器が作る浄水は純水です、浄水器が作る水は自然の水とは異なる人工的な水と捉えられてしまいがちですが、成分的に近い自然の水があります、それは雪解け水や山間の湧き水です、雨を降らす雲は水蒸気で出来ていて、その水蒸気は水としては純水です、その水が雨として落ちると逆浸透膜浄水器の浄水とほぼ同様の純水となります。

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