逆浸透膜浄水器も平成から令和へ
今日が平成最後の日、明日からは令和元年となります、私は昭和生まれですので昭和、平成、令和と3つの元号に渡る長い時を経てしまいました。
アクアカルテックで逆浸透膜浄水器の販売を開始したのは平成12年ですから、それから19年めに入った訳です。平成から令和へ変わる訳ですがアクアカルテックが販売する浄水器は変わらずに逆浸透膜浄水器だけです、これから先も逆浸透膜式以上の浄水方式が発明されない限り逆浸透膜浄水器だけを販売して行きます。
逆浸透膜浄水器という聞いたことが無い浄水方式でした、海水から飲料水を造るために米国で開発された浄水器だとか、当時、日本に出回っている浄水器と言えば水道水の塩素臭や味が少しでも改善できれば位の位置づけの商品で、水の中に本当に危険な物質と言いますか、元より水道水は安全な水なのですけど、浄水器に水の安全を担わせる程の期待は誰もしていなかったのではないでしょうか。
水道水に含まれる有害物質としてはトリハロメタンが30年以上前から話題にはなっていましたが、今考えてみると活性炭で、ある程度除去できる物質である事、時代背景として家庭向けの浄水器が販売され始めた頃ですから報道機関を絡めた大手企業の浄水器販売戦略の一つだったのかもしれません。
安全だとされている水道水に含まれている、水道水質基準項目以外の有害物質を減らす、水道水を「より安全」でおいしい水に浄水する、明確なエビデンスは無いけど、付いていれば安心、それが浄水器の役割だったのだと思います、日本では水道水が普通に飲めますから浄水器の役割はこれで充分と考えられていました。
「海水を真水にする逆浸透膜浄水器」こんなフレーズを初めて耳にすると頭の中には「?」が浮かんでしまいます。一般的な浄水器の概念では水に溶けた塩を分離除去できる、なんて到底考えられないからです。
でも実際に逆浸透膜浄水器を目にすると、その浄水器と言うより、その装置の形態が一般的な浄水器の形態と余りにかけ離れている事に驚きました、なんてメカニカルな形態なのか、と、宇宙飛行士が背中に背負っていてもいいような趣があります。
また、この様な大掛かりな浄水装置を稼働させても1分間にコップ1杯の浄水しか造れません、でもこの大掛かりな逆浸透膜浄水器で時間をかけて浄水するから浄水が純水になるのです。
浄水場では除去できない溶解性の有害物質も95%以上除去して安全で美味しい純水を造る逆浸透膜式の浄水器、知る人ぞ知るニッチな浄水器でしたが、平成23年の震災から発生した原発事故によりインターネット上で注目が集まりました、水道水の放射性物質汚染です。
河川に落ちた塵の様な大きな放射性物質なら通常の浄水器でも除去できますが、水に溶けてイオン化した放射性物質は原子1個と同様に極小過ぎて、溶けた塩を分離除去できる浄水技術でなければ浄水出来ません。
安全な水道水が必ずしも安全では無くなれば、浄水器に期待される役割も変わり、明確な除去性能が求められてしまいます。