硝酸性窒素が除去出来る浄水器と書いてあったから電話したのに、
先日、アクアカルテックの逆浸透膜浄水器をご購入頂いた、お客様のお話です。
こちらのお客様はご自宅で使用されている井戸水の水質検査をされたところ、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素が24mg/㍑と水道水質基準の2倍以上検出されていました。
逆浸透膜浄水器の除去率は95%位ですので、24mgから1.2mg位まで浄水出来る見込みです、水道水質基準値は10mgですから大きく下回る事になります。
家庭用浄水器ACRT-550MPSの取付工事後にお客様の苦労話をお聞きしました。
最終的に弊社へ辿り着くまでに何社もの浄水器メーカーへ問い合わせをされたそうです。
硝酸性窒素が除去出来ると書かれていたから電話をしたのに、
「24mgも検出されていたら浄水器だけでは対応出来ません、特別なシステムを組む必要があるのでご提案します!」
(浄水器だけでもいい値段なのにいくら掛かるのよ!?)と別の浄水器メーカーへの電話を重ねるのですが期待している様な回答が得られず。
なぜ、こんな事になるのでしょう。
市場に出ている殆どの浄水器は水道水を使用する事を前提とした「水道水専用」の浄水器だからです。
水道水は行政が管理して水道水質基準51項目について安全を確認している水ですから、浄水器から何か有害物質が溶け出さない限り、浄水器の浄水も安全となる訳です。
水道水にも基準値以内ですが硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素が含まれています、基準値以内とはいえ水道水に含まれる硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素を危険だと考えいる人も居るでしょう。その様な方が同様の問い合わせをすれば、この浄水器メーカーは「はい、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素も除去できます。」と答えるのでしょう。
除去できるパーセンテージがほんの数パーセントだとしても。
硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素を95%除去する逆浸透膜式の浄水器はマジックを使っている訳ではありません、単純な理由です、物理的に非常に細かいフィルターを使用しているからです。
水に溶けている有害物質は非常に細かくイオンサイズになっているため、継続的に分離除去する為には逆浸透膜フィルターや逆浸透膜フィルター寄りの限外ろ過膜フィルターを必要とします。
日本製で高性能と言われる精密濾過膜フィルターはもちろん、外国製浄水器で使用されている様な繊維フィルターでは、フィルターの孔が大きすぎて水に溶けている有害物質はほぼ素通りして浄水に残る理屈です。
では何故「硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素」が除去できると表示出来てしまうのでしょうか?
それはイオン交換樹脂を添加しているから、イオン交換樹脂は水に溶けている不純物を吸着する事が出来ます、なので「硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素が除去できる」と表示出来るのですがイオン交換樹脂表面への吸着量は多くありません。
有名な外国製浄水器を取り扱っていた弊社販売代理店の話によると、溶解性イオン=蒸発残留物濃度を計測するTDSメーターで測ると、フィルターが新しいうちはTDSの数値が20%位下がるそうです。
逆浸透膜浄水器の95%から比較すれば1/4以下の数値ですが、精密濾過膜フィルターでは全く除去できない大きさの不純物が20%下がるのですから、それはそれで凄いことです。
但し、フィルターが新しいうちは、と限定されます、有名な外国製浄水器に使用されているフィルターの大きさから類推すると、イオン交換樹脂の量はとてもフィルター耐用期間の1年とか、長期間持続する量ではありませんので、フィルターが新しいうちは数十㍑ではないでしょうか。
でも、最初の数十㍑に限定された効果でも、20%しか除去出来なくても、「硝酸性窒素が除去できます」と表示出来るのです。
ましてや水道水専用の浄水器としていれば何の責を受ける事も無い訳です。
確かな除去性能を持つ浄水器なら水道水、井戸水を分け隔てする必要はありません。
浄水器のアクアカルテック・ホームページ