純水は体に良くない!?
「超純水は体に悪い、飲めばたちどころに下痢を起こし人間が飲める水ではない」と言う様な俗説はアクアカルテックで逆浸透膜浄水器を取り扱い始めた20年以上前からありました。最近は減ってきましたが今も時々頂くご質問です。
結論から言ってしまいますと、逆浸透膜浄水器でいかに純度を高めようと水は水分子でしかないので、ものを溶かす力が異常に強くなったり、特別な力を持つ事などありませんので、ただの水でしかありません、なので水自体が人体に悪影響を及ぼす事は無いと断言できます。
逆浸透膜浄水器の意義は純水という特別な水を造る事ではなく、水に完全に溶けてイオン化している有害物質まで取り除く事によって、水からの有害物質を人体へ入れない事が一番の目的です、他にも純水自体をおいしい水だと思いますし、弊社浄水器を使用している料理人の方にとっては水に含まれている不純物に邪魔されない理想的な調理水と考えていらっしゃいます。
純水であろうと人体へ入ってしまえば、生体の様々な体液分泌物と混ざり、体内でその純度はすぐに失われてしまいますし、水道水や井戸水などの淡水に含まれる不純物の量は50ppm~200ppm程度と元々の量が非常に微量なのです。
1ppmは1%の10000分の1である事を覚えておいて下さい。私は22年前に逆浸透膜浄水器の仕事を始めてから、ほぼほぼ、純水で生活していますが年なりにほぼほぼ健康です。逆浸透膜浄水器は米国で開発された浄水器ですが、米国の取扱説明書にも「純水の飲み過ぎに注意しましょう」などの文言は記載がありません、もし僅かでも懸念があれば訴訟社会の米国では注意書きが必要となるでしょう。
純水が体に悪いなど、いかに非科学的な意見かお判りになるでしょう。
では何故こんな俗説が流布されているのでしょうか?
逆浸透膜式の浄水器以外の殆どの浄水器では水に溶けてイオンとなってしまった有害物質を除去する事が出来ません、それは溶ける前の大きな塊(といっても目には見えない様な大きさです)と違って水に溶けたイオンは原子単体と同様の大きさですから一般的な浄水器のフィルターは孔が大きすぎて、全て通り抜けてしまいます。
塩で考えて下さい、塩粒は目に見えますし指でつまむことも出来ますが、一旦、水に溶かしてしまえば、もう見ることも出来ません。塩は溶けてナトリウムイオンと塩素イオンになったのです。
溶けた塩を除去できない浄水器は水に溶けている数多の有害物質を除去する事が出来ません、ですが、有害物質を除去できない安全を確保出来ないとなると、その浄水器の存在意義の多くが失われてしまいます。
水に溶けている有害物質を除去できない浄水器は自身のアイデンティティを保つ為に逆浸透膜浄水器の優位性を無理矢理に否定するしかない訳です。特に除去率の不確かな怪しい浄水器を高額で販売している人々がこの様な俗説の出所でしょうね、スーパーマーケットでも純水を配っている時代ですから。
2011年の震災から放射線物質が水道水に検出されました、これは正に水に溶けてイオン化した放射性物質です、これを分離除去出来る浄水器は溶けた塩を分離除去出来る性能を持ちます。この頃から浄水器の宣伝文句も変わってきました「安全な水、おいしい水」の安全な水をあまり謳わなくなりました。
「超純水を飲むと体内のミネラルイオンを奪い取ってしまうため、防御反応として人体は下痢と起こしてしまう」と記述された本があるそうです。実際に超純水を飲んだところで下痢どころか人体には何の悪影響もないでしょう。この辺の話は村田徳治先生の「正しい水の話」と言う本に詳しく記述されています。村田先生は実際に超純水手に入れて自ら飲んで実験されていました。