銀と浄水器

ホームページの検索キーワードを見ていると、浄水器のフィルターに抗菌剤として使用されている銀について、その銀が人体に害があるのでは無いか?とご心配の方がいらっしゃる様です。

浄水器だけではなく、まな板、歯ブラシ、手摺、防カビ剤など抗菌剤としての銀は私達の生活の中に深く入り込んでいます。
細菌が死ぬ訳ですから人体へも悪影響があるはずだ、と考えるのも道理だとは思います。

細菌は一つの細胞で出来ている生物ですから、一つ細胞が活動を停止する事が細菌の死となります。一方で人間は約60兆個の細胞で構成されていて毎日たくさんの細胞が入れ替わります。
60兆個あるから大丈夫でしょ、と決めつけるつもりはありませんが、コロナとワクチンの関係の様にも感じます、利益が不利益を大きく上回る場合にどちらを選択するか、です。

銀は抗菌剤として持続性を持ち、抗菌剤として使用される微量濃度では人体への危険性も低い物質と言えますので、アレルギーや疾患等を持たない健康な人にとっては利益の方が大きいですが、一方で金属アレルギーや化学物質過敏症などの方にとっては不利益が大きく確定してしまうケースもあるでしょう。

日本製浄水器のフィルターの多くは抗菌剤として銀を添加していると思われます、活性炭は空気に暴露した状態では緑膿菌が繁殖する場合が有り、大量の緑膿菌が繁殖するとお腹を壊したりする事もあります。
その様な浄水器のフィルターの細菌汚染を防ぐ為に抗菌剤として銀を添加する訳です。

アクアカルテックの逆浸透膜浄水器では2番目のプレカーボンフィルターと5番目のポストカーボンフィルターに活性炭が使用されています。
仮にプレカーボンフィルターに銀が添加されていたとしても4番目の逆浸透膜フィルターで除去されてしまうので、浄水には残りません。
5番目は逆浸透膜フィルター通過後のフィルターですので銀が添加されていれば浄水に溶ける事になりますが、銀が存在していたとしてもppm(ppmは%の1万分の1の単位)を測る計測器では計測出来ない位の微量です。

抗菌剤としての銀はアルコールや紫外線の様に細菌を瞬殺出来る訳ではなくて、フィルター表面に触れている細菌が増えない様にする、ゆっくりした働きですので、殺菌では無くて抗菌という表現になります。

浄水器のフィルターに銀を添加している目的はフィルターで菌が繁殖出来ない様にする為です、もし浄水まで殺菌しようとすれば大量の銀イオンが必要となりますが、フィルターに付着している菌への抗菌ですから添加量も少なくなります、銀はコストの高い金属です。

アクアカルテック逆浸透膜浄水器で使用している5番目のポストカーボンフィルターは海外工場から輸入していて弊社では3種類ほど使用していますが、その中の一つはAntibacteria=抗菌の表示が有り、銀が添加されているのだと考えています。
オムニピュアのポストカーボンフィルターはデータシートを見ても銀の記述が無いので銀が心配な方はこちらが宜しいかと思います。

銀の危険性を喧伝している浄水器のホームページを見ると20年位前に弁護士の方が書かれた本が出てきます、その本を今現在見ると、その弁護士の方が関係する浄水器を売るためのムック本で、日本製の浄水器は銀を使用している危ない浄水器、安全な浄水器は私が推薦する夢の浄水器だけ、とかなり偏った内容なのでインターネットの普及で消費者の方のリテラシーが高まっている現代においては鵜呑みにする人は少数だと思います、弁護士で権威付けとかもベタですよね、でも当時は玉石混交を見極める術が少なくてムック本を盲信する人も多かったのではないでしょうか。

銀を使っていないから安全な浄水器です!と言っているホームページでは、銀ではなく、特殊なセラミックから溶出するミネラルの抗菌効果で、って記載されているのですが、そのホームページの中の言葉を借りれば「菌が死ぬと言うことは(そのセラミックのミネラルも)人体へも害が有ると言う事です」ミネラルって金属イオンの事ですから細菌が死ぬ金属イオンなら銀イオンと同等以上の有害性が有る可能性が高いですよね。

銅も銀と同様以上の抗菌効果があるとされています、銅の方が銀よりコストも低いのに浄水器のフィルター、歯ブラシ、まな板など抗菌剤として銀が広く使用されているのは、金属の中でも、比較的に人体への悪影響が少ない事が解っているからです、銀と同様の効果を持つなんだかわからないセラミックの方が私は怖いと思いますけど。

浄水器のアクアカルテック・ホームページ

By 
浄水器/アクアカルテック