井戸水と浄水器②
アクアカルテックの浄水器を使っているユーザー様の半数以上は井戸水(地下水)で逆浸透膜式の浄水器を使っています。
水道水と異なり井戸水は硝酸性窒素やヒ素などの有害物質が水道水質基準値を超えて「飲用不可」となってしまう場合もありますので、有害物質を確実に除去して水道水質基準値以下に浄水出来る浄水器が必要です。
市場に出回っている浄水器の殆どはヒ素、硝酸性窒素などを実用レベルで除去する事が出来ませんから井戸水には使用出来ない浄水器として「水道水専用」の表示があります。
では有害物質に汚染された井戸水に対応出来る浄水器は逆浸透膜式のみなのかと言うと、イオン交換式浄水器で対応出来る場合もあります。
井戸水が飲用不可となった場合の対応方法はその原因物質により異なります。
・一般細菌、大腸菌=滅菌器(除菌器)で使用する水、全量を殺菌消毒する。
・硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素=イオン交換式浄水器、逆浸透膜浄水器で硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素を除去する。
・マンガン=除マンガン器、逆浸透膜浄水器でマンガンを除去する。
・ヒ素、フッ素、六価クロム、トリクロロエチレン等=逆浸透膜浄水器で除去。
箇条書きの様に有害物質の種類によって対応方法の選択肢はいくつか有ります。
一般細菌、大腸菌に関しては滅菌器での消毒が一番確実な方法です、逆浸透膜浄水器の逆浸透膜フィルターはとても細かいので細菌類が通過する事はありませんが、浄水蛇口のとなりの既存蛇口からの細菌が浄水蛇口へ付着してしまう可能性も有ります。
浄水器の浄水には塩素などの殺菌剤が残りませんから殺菌能力はありません、浄水蛇口先端に細菌が付着したとすれば、浄水器の水にその細菌を殺す力は無いのです。
硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素はイオン交換式浄水器のイオン交換樹脂による吸着か逆浸透膜浄水器の逆浸透膜フィルターによる分離除去となります。
イオン交換式浄水器の場合、イオン交換樹脂がフレッシュなうちは除去率が高くでますが、樹脂表面に硝酸性窒素を吸着して行くため吸着場所が少なくなると次第に除去率は低下してしまいます、硝酸性窒素の残留量が水道水質基準値10mgを超えない様にイオン交換樹脂を塩で洗浄する必要があります。イオン交換樹脂の塩洗浄は原水の硝酸性窒素濃度、使用量に応じて調整する事となります。
逆浸透膜浄水器の場合は硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素を90~95%位の除去率となります。
逆浸透膜フィルター手前のプレフィルターは年に1回の交換をお勧めしていますが、逆浸透膜フィルターは3年~5年に1度の交換でその間90~95%の高い除去性能を維持します。ただし逆浸透膜浄水器は造水速度が遅いので対応できる範囲は飲料水/調理水となります。