逆浸透膜浄水器の除去率について①

逆浸透膜浄水器の除去率についてご質問を頂きました。

アクアカルテックでは約95%の除去率と表記する事が多いのですが、逆浸透膜浄水器メーカーによっては99%除去と表現している場合もあり、逆浸透膜浄水器でもメーカーにより性能差があるのではないかと考えられる訳です。

ここで95%除去する物質は塩が解ければナトリウムイオン+と塩素イオン-ですし、硝酸態窒素NO3や重金属の鉛ならPb2+の鉛イオンなどの除去率です。
これらの物質の特にイオンは原子1個とほぼ同等の大きさですから、自然状態で水に溶けている物質では一番小さな物質となります。
通常の浄水器では除去出来ない小さいな物資でも逆浸透膜まで細かいフィルターになると除去する事が出来るので、95%除去等と記載が出来るのです。

この除去性能は基本的に逆浸透膜フィルターの性能で決まり、逆浸透膜フィルターの前に装備されるプレフィルターはイオンなどの小さな物質は除去しませんから除去率には関与しません。

逆浸透膜フィルターの後にイオン交換樹脂フィルターを設置すれば95%を除去した後の残り5%をイオン交換樹脂で吸着して100%に近い除去率を実現する事は可能ですので、逆浸透膜フィルター+イオン交換樹脂の組み合わせを採用している逆浸透膜浄水器なら99.9%除去の様な表現をする事も可能だと思います。

弊社ではイオン交換樹脂フィルターは特殊なケースを除いて採用していません、それは95%除去して5%浄水に残留すると考えると、その5%の量が気になる方もいらっしゃると思いますが、
水道水、井戸水などに含まれる溶解性物質の量は概ね100ppm前後の量です。それを95%除去した残り5ppmが浄水に残ります、ここで1ppmは1%の10000分の1と非常に小さな単位ですから5ppmが浄水に残っていても、その水はほぼ純水と考えてよく、その5ppmの為にイオン交換樹脂のコストを掛ける事に合理性を見いだせないのが理由です。

ではメーカー毎に採用している逆浸透膜フィルターに性能差があるのか考えてみます。
家庭用逆浸透膜浄水器で使用する逆浸透膜フィルターは日本国内で生産されているものは殆どありませんので海外からの輸入品となります。
米国のフィルムテック、オスモニクス、韓国のCSMなど海外から輸入した逆浸透膜フィルターを採用しています。

これらのメーカーが公表している除去性能に関する数値は大きな差異はありませんから、どれを採用しても95%前後の除去率となります。
アクアカルテックではフィルムテック社の逆浸透膜フィルター50GPDを採用しています、初期不良が非常に少ない事が理由です。

アクアカルテックでは出荷前に必ず浄水器に通水をして動作確認と除去率の確認をしていますがフィルムテック以外の逆浸透膜フィルターでは除去率が95%に達しない事が偶にありまして、20年以上前から家庭用浄水器はフィルムテック社に限定しています。

フィルターメーカーごとに品質差は感じられるものの、逆浸透膜フィルターを使用している浄水器であれば溶解性不純物95%除去の表示が妥当なところかと思います。
イオン交換樹脂を装備している逆浸透膜浄水器であれば99%除去と表示される場合もあるでしょう。

溶解性不純物95%除去ですが不純物の種類によっては除去率が変動する事もありますので、そちらについては逆浸透膜浄水器の除去率について②を御覧ください。

浄水器のアクアカルテック・ホームページ

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浄水器/アクアカルテック