「浄水器のフィルターに放射性物質が蓄積されませんか?」とご心配されるお客様からご質問を頂きました。これはインターネットの記事の中に放射性物質を除去できる浄水器は内部に放射性物質を溜め込んでしまう危険があると紹介されていたのをご覧になられての様です。
逆浸透膜は水分子を分離して純水を造り、放射性物質は浄水器の外へ排出します
確かにイオン交換樹脂などで放射性物質を吸着すれば、その様な危険性についても配慮しなければならないのかも知れませんが、逆浸透膜浄水器の場合は分離膜ですので、スポンジ状のフィルターがゴミを引っかけて貯めて行く様な仕組みとは異なります。
原水から30~35%位の水分子を分離膜から通過させて浄水を造り、残りの放射性物質等、不純物を含んだ濃縮水は排水として連続的に浄水器の外へ排出、下水管へ流してしまいます。
逆浸透膜浄水器はフィルターへ放射性物質を貯める事はありません。
例えば粒子の大きな放射性物質が水道水中に存在するとしたら逆浸透膜手前に配置されているゴミ取りフィルターや活性炭フィルターに蓄積される恐れがありますが、大きな粒子の不純物は浄水場での擬集沈殿や活性炭濾過で取り除かれ、水道管まで流出する可能性は極めて低いでしょう。
浄水場から流出して問題となっているのは水に溶けてイオンとなって存在している極小状態の放射性物質です。これは単原子と同様の大きさですから自然界で一番小さな状態の物質となり、活性炭や精密濾過膜など通常の浄水器のフィルターは通過してしまいます。
逆浸透膜浄水器の中でもプレフィルターは通過してしまい、逆浸透膜で分離され、排水として浄水器の外へ捨てられて行きます。