逆浸透膜浄水器で家全体の水を浄水したい
井戸水をご利用のお客様、逆浸透膜浄水器で家全体を浄水出来ないか?とご質問をよく頂きます。
井戸水でエコキュートを使用すると水質に依っては機器の故障頻度が高くなる為、メーカーの保証対象外とされる事があったり、臭気のある井戸水の場合は入浴や洗濯にも支障が出てしまいますから家全体の水を浄水出来ないかとお考えになるものもっともです。
お金を掛ければ不可能ではないのですけど、けっしてお勧めはしていませんが、もしアクアカルテックの逆浸透膜浄水器で対応したらどうなるか考えてみます。
人間が一日に使用する水は風呂トイレを含め200㍑位といわれています、家族が5人であれば1000㍑の水が必要となります、これは私の家の水道使用量とほぼ一致します。
一日1000㍑でしたら逆浸透膜浄水器はLC600HP/SEが12時間位稼働する計算です、一日12時間稼働はかなり過酷な運転状況ですからLC600HP/SEを2台並列で稼働しましょう。
LC600HP/SEを2台で¥945,000-で逆浸透膜浄水器の純水で家全体の水を供給する事が出来そうです。ただこれだけでは用が足りません、家全体へ浄水器の水を供給するには、浄水器で造った純水を貯水するタンク、タンクから家全体へ圧送するラインポンプが最低限必要です。
これは弊社ではご用意できませんが、貯水タンク、井戸ポンプで50万円位でしょうか?ここまでで150万円位ですが、逆浸透膜浄水器は屋外に設置する事は出来ませんので屋内にスペースが無ければ専用の小屋が必要になります、この様に考えて行くとどんどん金額が膨らんで行きますね。
お金を掛ければ逆浸透膜浄水器で家全体の水を浄化する事も出来ない事では無いのですが、お勧めはしません、ここで大きな費用を掛けるならば将来的な事を考え水道を引く方が良いと思います。ただ水道を引く費用があまりに大きすぎる場合もありますので。
家中丸ごと浄水したいと消費者の方が考えてしまうのはセントラル式浄水器の存在が大きいでしょう、水道水の塩素処理程度しか期待出来ない浄水器でも、全ての蛇口から浄水が、と宣伝されれば汚染井戸水でお困りの方にとっては画期的な浄水器と勘違いしてしまうのも無理有りません。
実際に井戸水の方が購入したいと問い合わせると「水道水専用ですので井戸水には対応出来ません」と逃げられてしまうのですから。
家の給水管の入り口へつければ全ての蛇口から浄水が、と言われると大変お得なようににも聞こえますが?どっかの小学校ではみかんジュースが出る蛇口があるとか!?と似たようなお得感かもしれませんね。
家中丸ごと浄水器は井戸水など水道水質基準を外れる可能性のある水には対応出来ないと回答されるでしょう、浄水器に搭載されているフィルターの内容を見ても水道水から遊離残留塩素やトリハロメタンなどを除去する以上の事は期待出来ません。
本当に危険な砒素、硝酸、マンガンなどが含まれた井戸水には全く対応出来ませんので注意が必要です。
一般的に販売されている家中丸ごと浄水器に出来る仕事は大きな浮遊物を除去する事と遊離残留塩素を活性炭で塩素イオンに変えて遊離残留塩素の刺激や臭気を取り除くことです。それ以上の効果は期待できないので、安全を保証されている水道水以外には使用できません。
この様な家中丸ごと浄水器では井戸水の場合の砒素等有害物質や臭気には対応できませんから汚染地下水に使用する事は出来ません。全ての蛇口から浄水が出ると言われれば、それは浄水器が安全な水を造っていると誤解してしまいますが、あくまでも元の水道水が安全とされているからで、浄水器が造る安全ではありません。安全を造る事が出来る浄水器は逆浸透膜浄水器です。