逆浸透膜(孔径 0.0001ミクロン相当)

逆浸透膜(孔径 0.0001ミクロン相当)

海水淡水化を目的として研究開発されイオン化した不純物も95%以上の高率で分離除去する事が可能。水分子のみを通過させる事から水分子1個(0.00038ミクロン)の大きさと同様の孔が開いていると表現される事が多くありますが、実際の孔径はもっと大きいと考えられています。考えられていますというのは、ここまで小さくなると電子顕微鏡でも観測出来ない大きさなので、実際の除去性能結果から逆浸透膜の除去メカニズムにはいくつかの説があります。

物理的な孔径の大きさだけでは実際に水分子より小さなイオン化した不純物も95%以上分離出来ている結果の説明がつきません。

半透膜で濃度差のある水溶液を仕切ると、通常、濃度の高い水溶液を薄める様に溶媒である水分子が移動します。

これが通常の浸透作用です。逆浸透膜式の浄水器は濃度の高い水溶液に圧力をかけ溶媒である水分子をしみ出させ、純水を作ります。ROとも呼ばれるのはReverse(逆)Osmosis(浸透)の略です。

膜の孔の大きさによって分離出来る物質が変わりますが、基本的には液体の大部分を占める溶媒(水、油等)だけを通過させ液体に溶けている物質、溶質(イオン、分子、高分子)等は通過させない膜です、この原理を浄水器のフィルターに応用しているのです。

浄水器に使用される逆浸透膜は溶媒の水分子だけを通過させ、溶質の分子/原子レベルの大きさで存在する不純物イオンを分離して浄水器の外へ排出します。不純物の種類にもよりますが概ね95%以上と非常に高率で不純物を除去する事が出来る浄水器です。不純物をフィルター内に溜め込まないのも、高い除去率を長期間維持できる逆浸透膜浄水器の特徴です。

逆浸透膜浄水器は米国政府が海水を淡水化する為に開発し、国策として民間企業に巨額の資本投下をして商品開発された浄水器です。

そして現在では安全を確保出来る浄水器として米国、欧州、東南アジアの国々で使用され、日本でもスーパーの大型浄水機や宅配水の原水として使用されています。清涼飲料水のラベルに見られる「純水使用」は原水に逆浸透膜浄水器を使用していると言うことです。

浄水器/アクアカルテック